クラリスロマイシンのマクロファージ機能に対する影響

• 徐 光

  香川医科大学第1内科

• 藤田 次郎

  香川医科大学第1内科

• 根ケ山 清

  香川医科大学臨床検査部

• 大西 隆行

  香川医科大学第1内科

• 宮脇 裕史

  香川医科大学第1内科

• 北条 聡子

  香川医科大学第1内科

• 瀧川 圭一

  香川医科大学第1内科

• 岡田 宏基

  香川医科大学第1内科

• 山地 康文

  香川医科大学第1内科

• 高原 二郎

  香川医科大学第1内科

書誌事項

タイトル別名

• Effect of Clarithromycin on Macrophage Functions
• クラリスロマイシン ノ マクロファージ キノウ ニ タイスル エイキョウ

抄録

今回我々はエリスロマイシンの誘導体であるクラリスロマイシンのマクロファージ各種機能に与える影響について検討した.検討した項目は直接作用として, i) 遊走能, ii) 運動能, および, iii) 増殖能, に対する影響を検討した.また間接作用として, i) ビーズ貧食能, ii) lipopolysaccharide (以下LPS) に対する遊走能, および, iii) Candida albicans殺菌能, に対する影響を検討した. さらにエンドトキサン処理で貧食能, 遊走能, 殺菌能の低下したマクロファージに対するクラリスロマイシンの影響についても検討した. クラリスロマイシンはマクロファージへの直接作用として, 遊走能, 運動能を増強し, さらに増殖促進作用を示した. また間接作用として, ビーズ貧食能, LPSに対する遊走能, およびCandida albicans殺菌能のいずれも増強した. さらにエンドトキシン処理で低下した貧食能, 遊走能, 殺菌能のいずれをも回復した. これらの効果はクラリスロマイシン0.02～0.1μg/ml濃度で認められ, 臨床的にも到達可能な濃度で効果を示した. クラリスロマイシンによるマクロファージの活性化は慢性下気道感染症に対するクラリスロマイシンの有効性を説明する一因子となりうる可能性が示唆された. また抗癌剤投与時などの免疫抑制を回復させるという目的でのクラリスロマイシンの有用性が示唆された.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 69 (8), 864-872, 1995

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• clarithromycin
• macrophage functions
• diffuse panbronchiolitis

詳細情報

• CRID: 1390001205047239168
• NII論文ID: 130004330393
• NII論文ID: 10008722395
• NII論文ID: 10008726849
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.69.864
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 3631709
• PubMed: 7594777
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/3631709
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I3631709
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1996040573
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可