モノクローナル抗体による新型つつが虫病リケッチアの免疫学的性状の解析

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タイトル別名
  • Immunological Analysis of Newly Isolated Strains of <I>Rickettsia tsutsugamushi</I> Using Monoclonal Antibodies
  • モノクローナル コウタイ ニ ヨル シンガタ ツツガムシビョウ リケッチア ノ
  • Immunological Analysis of Newly Isolated Strains of Rickettsia tsutsugamushi Using Monoclonal Antibodies

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抄録

R. tsutsugamushiの免疫学的性状を解析する目的で, その代表的なGilliam, Karp, 加藤の3株を用いて, 細胞融合法により26系統のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを作製した. それらのモノクローナル抗体は, それぞれの株に特異性を示す抗体, 3株ともに幅広く反応する抗体, およびそれらの中間的性状を示す抗体に大別された.<BR>さらに, これらの抗体を用いて, 1980年から1984年の間に宮崎県で分離された8株と, 1980年に新潟県で分離された霜越株について, 血清学的性状を解析した結果, 宮崎県の8株は, Gilliam型が2系統, Gilliam・加藤型が2系統, 加藤型が4系統であり, 霜越株は加藤株に最も近い性状を有することが明らかになった. また, 26系統のモノクローナル抗体に対するこれらの新型つつが虫病リケッチア株の血清学的性状は, 同じ血清型に属するものでもそれぞれのモノクローナル抗体に対する反応性が異なることから, 同じ分子量の蛋白上に存在する抗原決定基でも, 反応性には, 多様性があることが明らかになった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 61 (11), 1264-1269, 1987

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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