書誌事項

新聞小説の誕生

本田康雄著

(平凡社選書, 183)

平凡社, 1998.11

タイトル読み

シンブン ショウセツ ノ タンジョウ

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内容説明・目次

内容説明

明治の新メディア「新聞」、なかでも振り仮名付き口語体で「女子供」にわかりやすくを旨とした「小新聞」は、戯作者たちが筆を執った。木版から活版に乗りかえた彼らの腕は、とくに「雑報(おはなし)」欄(のちの三面記事)で縦横に揮われ、開化の読み物の目玉となり、お仲間の浮世絵師の挿絵もつけて、やがて「続き物」というジャンルをつくりあげる。諸紙こぞってこれに飛びつき好評を博すなか、ひとり『読売新聞』は無稽・狸褻に傾く続き物は断乎載せぬと上品の孤塁を守っていたが、明治10年代末、ある人の言によってついに掲載を決意、しかしそこにはひとつの工夫があった—。近代小説の最重要形態・新聞小説の誕生を、文化史の広い視野のなかにたどり、まったく新しい展望を拓く。

目次

  • 第1章 活版の日刊新聞の登場
  • 第2章 戯作者と戯作の文体
  • 第3章 小新聞の雑報記事—挿絵の登場
  • 第4章 雑報記事の連載
  • 第5章 続き物の発生
  • 第6章 続き物の定着と展開
  • 第7章 新聞小説と坪内逍遙—自由民権思想の展開
  • 第8章 坪内逍遙の小説観
  • 終章 新聞小説—「小説」と「絵入り続き物」の融合

「BOOKデータベース」 より

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