書誌事項

シベリア捕虜収容所

若槻泰雄著

(世界人権問題叢書, 30)

明石書店, 1999.6

タイトル別名

シベリア捕虜収容所

タイトル読み

シベリア ホリョ シュウヨウショ

大学図書館所蔵 件 / 131

注記

参考文献: p461-475

1979年にサイマル出版会から刊行されたものの再版

内容説明・目次

内容説明

240万の青年の血を流し、内外にその数倍を超える犠牲者を出した今次大戦は、日本民族としては決して忘れてはならない、おそらくは、日本史上最大の事件ではないかと思われる。とりわけ、60万の将兵が数年間にわたり、長きは10年以上もの期間—しかも世界が平和に帰したのち、酷寒と飢餓の下に重労働と思想教育を強制され、その一割余がのたれ死にした「シベリア抑留」は、戦争の被害の中でも長く記憶すべき重要な事項の一つであろう。著者は、ソ連に対する恨みをいつまでも持ち続けるべきだ、というような偏狭なナショナリズムを主張しているのではない。隣りの大国ロシアとの友好関係を保っていかなければならないのは、日本国としては当然のことである。ただ強調したいのは、この問題を正確に認識することにより、一つの主義思想を信奉する国の恐ろしさと、そしてまた、極限状況におかれた兵士たち、一触即発の米ソ間のはざまにゆらいだ“文化人”、そういった立場の日本人がいかに振舞ったかということは、決して過ぎ去った昔の話ではなく、まさに、現在および将来の日本にとって、極めて重大な問題であるはずだ、ということである。

目次

  • 1部 シベリア捕虜収容所(強制労働収容所群島;「働く動物」として;労働・ノルマ・酷使 ほか)
  • 2部 思想改造とダモイ(帰国)(「民主運動」の発生と「日本新聞」;吹きすさぶ「民主運動の嵐」;帰ってきた短期抑留者たち ほか)
  • 3部 「受刑者」と日本人の問題(取り調べと裁判の実態;「受刑者」たちの運命;幽囚10年の後に ほか)

「BOOKデータベース」 より

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