甘美な人生
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甘美な人生
(ちくま学芸文庫)
筑摩書房, 2000.8
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カンビ ナ ジンセイ
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引用・参考文献: p218-223
新潮社1995年刊の再刊
Description and Table of Contents
Description
この世の如何なる酸鼻であろうと許容し、愚劣で、無意味な生存を肯定する。此岸を「彼方」として生きる明確な意志さえあれば、人生は「甘美」な奇跡で満ち溢れる。柄谷行人の「営みとしての批評」を炙り出し、破壊的な衝動と理不尽な力を村上春樹の小説に読みとる。芥川の「憎悪と笑い」、谷崎の「虚無的な決意」、日本の弱き神の脆き夢としての『万葉集』…、さまざまな文学を巡りながら、およそ倫理や社会道徳に迎合することなく、世俗の最も愛情こまやかな絆からさえ逃れ出る、耽美への意志が穿つ現世の真実。平林たい子賞受賞の挑戦的な評論集。
Table of Contents
- 批評私観—石組みの下の哄笑
- 柄谷行人氏と日本の批評
- ソフトボールのような死の固まりをメスで切り開くこと—村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第一部、第二部
- 放蕩小説試論
- 芥川龍之介の「笑い」—憎悪の様式としてのディレッタンティスム
- 精神の散文—佐藤春夫論
- 水無瀬の宮から—『蘆刈』を巡って・谷崎潤一郎論
- 木蓮の白、山吹の黄
- 斑鳩への急使—万葉集論
- ほむら、たわぶれ—和泉式部論
- さすらいたまふ神々—生きている折口信夫
- 日本という問い
- 生活の露呈—河井寛次郎論
- 甘美な人生
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