井筒
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井筒
(対訳でたのしむ)
檜書店, 2000.5
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イズツ
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内容説明・目次
内容説明
とある月の美しい秋の夜、旅の僧が在原業平建立と伝えられる在原寺の旧跡で、仏に手向ける花水を持った里の女と出会う。女は問われるままに在原業平と紀有常の娘の恋の物語を語り、自分がその有常の娘であると告げると、古塚の蔭に姿を消す。不思議に思った僧は、里人を呼んで事情を尋ねると、それはやはり有常の娘の亡霊であったようだ。夜も更ける頃 、僧は仮寝の夢にもう一度女の姿を見る。夢の中の女は在りし日の姿さながらであり、業平の形見の冠・直衣を身に付けている。そして業平の昔の舞姿を偲んで静かに舞を舞うのだった。舞うにつれ想いは高揚し、井筒に映して見た我が姿に業平の面影を見た女は、懐かしさにそって涙するが、やがて夜明けと共に僧の夢も覚めてしまう。世阿弥も「上花也」(最高級の作品である)と自賛する傑作。
「BOOKデータベース」 より