近代フランス農村の変貌 : アソシアシオンの社会史
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近代フランス農村の変貌 : アソシアシオンの社会史
刀水書房, 2002.2
- タイトル読み
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キンダイ フランス ノウソン ノ ヘンボウ : アソシアシオン ノ シャカイシ
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注記
文献一覧: p288-303
英文要約: p304-308
内容説明・目次
内容説明
本書は、一九世紀のフランス農村が経験したさまざまな社会変動や文化変容を、社会史の観点から捉え、叙述するものである。その際に、アソシアシオン(結社、任意団体)の生成・展開過程を追うことによって、農村社会の近代化、とくに民主制の定着化の問題を考察した。従来の近代化論的研究はたいてい、近代社会と農村を対峙させ、前者が後者を統合していく過程として近代農村社会史を叙述してきた。いいかえれば、農村社会とその主たる構成員である農民は、受け身的な存在として捉えられる傾向が根強かった。このような見方に対して、本書は、近年のフランス社会史の成果を摂取しながら、できるだけ「農村の側から」「下から」近代フランスの農村史を叙述しようと試みる。また本書のアプローチの特徴として、一九世紀のほぼ全般を通して、農村社会に生まれた多様なアソシアシオンの変遷を追いながら、地方農村の変化の実態に迫ろうとしたことがある。とくにアソシアシオン的結合を媒介として、国家、政治的支配層の統治のベクトルと、地方の民衆、農民の主体的な実践とがせめぎあい、また接合される点に着目することになる。
目次
- 1部 一九世紀フランスの農民と政治(受動的農民像の克服に向けて;一九世紀前半の「村の政治」)
- 2部 民衆教育運動と農村社会(一九世紀後半の民衆教育結社運動;文明化のソシアビリテ—民衆図書館運動と農村)
- 3部 国民統合過程における農業結社(農業信用の組織化;バ=ラングドック地方における農業信用金庫の成立と農業諸結社の形成)
- 4部 世紀転換期のダイナミズム(一九〇七年の南仏ぶどう栽培農の反乱;カトリックによる結社網の形成;カトリシズムと農村社会)
「BOOKデータベース」 より