書誌事項

昭和農業技術史への証言

昭和農業技術研究会, 西尾敏彦編

(人間選書, 242, 251, 257, 262, 266, 269, 271, 272, 273, 274)

農山漁村文化協会, 2002.3-2012.12

  • 第1集
  • 第2集
  • 第3集
  • 第4集
  • 第5集
  • 第6集
  • 第7集
  • 第8集
  • 第9集
  • 第10集

タイトル読み

ショウワ ノウギョウ ギジュツシ エノ ショウゲン

大学図書館所蔵 件 / 142

注記

本書に関連する農業技術年表: 第1集 p252-253

内容説明・目次

巻冊次

第1集 ISBN 9784540012525

内容説明

本書は戦中戦後の「混沌」の時代に対峙し、その克服に貢献した農業研究者たちの生の声を綴った証言集。「昭和農業技術研究会」における講話と、その質疑・討論を再録したものである。

目次

  • 第1話 稲作試験研究のあのとき、このとき—新技術への対応と反省
  • 第2話 直播稲作にこだわる—戦後における直播技術の発達と私の研究の回顧
  • 第3話 松島省三さんと田中稔さんに仕えて—水稲多収技術研究の一側面
  • 第4話 いもち病の研究史
  • 第5話 日本における水稲収穫機の研究開発
巻冊次

第2集 ISBN 9784540022616

内容説明

本書は、昭和農業に関わりをもち、これからの農業技術の進歩に期待を寄せる研究者仲間の集い「昭和農業技術研究会」の講話から集録した。既刊の第一集はおもに旧農事試験場と稲作にまつわる研究を中心にまとめたが、この第二集ではバイオ研究の先駆となった研究五題をえらんでみた。

目次

  • 第1話 植物病理学における病原学の役割—マイコプラズマ様微生物の発見を巡って(植物病理学と病原学—病原学の意義;研究の動機 ほか)
  • 第2話 タバコ・モザイク・ウイルス研究百年史—植物バイオテクノロジーへのかけ橋として(TMVの研究一〇〇年の鳥瞰;病理学への貢献 ほか)
  • 第3話 植物組織培養事始め—研究小史と回顧(組織培養研究の歴史;わが国における一九六〇年代までの組織培養研究 ほか)
  • 第4話 バイオ野菜一号「ハクラン」の創出と平塚時代の思い出—戦後の野菜研究の一断面(大学から海軍へ、そして復学;特別大学院時代 ほか)
  • 第5話 蚕系技術のたどった道—窮理法の発見から限性品種の育成へ(蚕系技術の伝来と科学技術の進展;蚕病関連技術の進歩 ほか)
巻冊次

第3集 ISBN 9784540041457

内容説明

「物の変化には“節”がある。その“節”を見つけよ」とは、本書の第五話で高井康雄先生が引用している塩入松三郎先生の言葉である。わが国水田土壌学の泰斗、塩入先生がつねづね口にされていたというこの言葉は、たんに土壌学の世界だけでなく、自然現象のすべてに通じる至言であろう。本書は農業にその“節”を見出し、新たな農業の躍進に貢献した五人の研究者の物語である。

目次

  • 第1話 水稲品種のいもち病抵抗性喪失とその後の対応(過去におけるいもち病抵抗性品種;いわゆる抵抗性品種の罹病化と当面の対応 ほか)
  • 第2話 北海道における水稲品種改良—その歩みと担い手たち(北海道の水稲主要品種の変遷とその背景;北海道米の品質・食味改良 ほか)
  • 第3話 サツマイモ品種改良のあゆみ—数理統計学の応用と「コガネセンガン」の育成(統計数理学との出合い;サツマイモの育種のあゆみ ほか)
  • 第4話 農業技術研究所における化学研究の思い出(戦前のこと;研究再開まで ほか)
  • 第5話 水田土壌学の進歩—微生物学の立場から(塩入松三郎の『水田の土壌化学』;湛水土壌中の還元過程と微生物代謝 ほか)
巻冊次

第4集 ISBN 9784540052408

目次

  • 第1話 戦後の「新乳牛」論争をめぐって(“新乳牛”の歴史;霜降り肉と日本の食文化)
  • 第2話 黎明期の草地研究(黎明期はいつごろか;青刈り多毛作の研究;牧草の研究—生態学的追究;草地造成の進展;牧草の育種と種子生産)
  • 第3話 豚コレラのワクチン開発とその撲滅(豚コレラとは?;END(エンド)法—豚コレラウイルスの試験管内検査法 ほか)
  • 第4話 昆虫内分泌、研究の回顧—前胸腺刺激ホルモン生物検定系の開発から五〇年(昆虫内分泌研究の意義と小史;神経分泌ならびに前胸腺刺激ホルモン ほか)
  • 第5話 懐かしの植物発育生理学—一植物生理学者の米欧研究遍歴(ただ一人の日本人留学生—アラバマ時代;低温要求型植物に対するジベレリン処理効果の研究—コーネル大学時代 ほか)
巻冊次

第5集 ISBN 9784540062858

内容説明

本書は、昭和農業を支えた農業技術の第一線で活躍した研究者や、農学の発展に寄与した人びとの生の声を収録した証言集である。第5集では、経済、営農試験、さらに人物評伝(明治の応用昆虫学者・中川久知、近代農学の創始者・田中芳男)を選び、一冊にまとめた。

目次

  • 第1話 農業近代化のための主要着眼点を五人の農業経済学者はどう考えてきたか—主体性論を中心に(横井時敬(一八六〇〜一九二七)と新渡戸稲造(一八六二〜一九三三);東畑精一(一八九九〜一九八三) ほか)
  • 第2話 わが国農業経営研究の原点、三本木原営農支場での営農試験と調査研究—その回顧と評価(志を遂げ得ずに終わった短い一生;「自然科学的並びに社会科学的アプローチの結集」を志した研究体制と研究方法 ほか)
  • 第3話 作付体系研究の経緯と農耕の技術、三本木原から出発した技術研究遍歴(三本木原営農支場、その出会いと言葉;総合研究からの逃避 ほか)
  • 第4話 ニカメイガの防除に「葉鞘変色茎の切り取り」を提唱した明治の応用昆虫学者・中川久知(中川久知との出会い;中川久知の経歴とその調査 ほか)
  • 第5話 近代農学の創始者・田中芳男の生涯と事績(田中芳男の生涯 ほか)
巻冊次

第6集 ISBN 9784540072659

内容説明

昭和農業に大きな変革をもたらした品種を育成した研究者たちの物語。

目次

  • 第1話 農学研究四〇年の思い出(農学研究の原点となった東京帝大農学部学生時代(一九三一〜三四);農林省時代(一九三四〜五一) ほか)
  • 第2話 愛知県農総試(安城・長久手)における水稲育種の回顧(岩槻信治時代の主要育種目標・育種法とその成果;ポスト岩槻時代の主要育種目標・育種法とその成果)
  • 第3話 野菜の品種研究と熊澤三郎翁(熊澤三郎翁の生涯と野菜研究の業績;園芸試験場種苗育成地と創設当初の九州支場が果たした役割 ほか)
  • 第4話 リンゴ「ふじ」育成の思い出—リンゴ産業の発展と「ふじ」(園芸試験場東北支場の設立とリンゴの育種;「ふじ」育成経過—第一次育種試験 ほか)
  • 第5話 ペチュニア改良のあゆみ(ペチュニアとの関わり合い;世界の花市場 ほか)
巻冊次

第7集 ISBN 9784540083013

目次

  • 第1話 片山佃先生が語った「稲・麦の分げつ研究」のころ—昭和初期の農事試験場鴻巣試験地(片山先生のお話;「稲・麦の分げつに関する研究」の影響—質疑応答から考える)
  • 第2話 光合成研究の思い出(光合成研究のはじまり;個体と個体群 ほか)
  • 第3話 北海道農業試験場におけるイネ冷害研究の思い出—論文には書かなかった研究の悩み、着想、展開、そして反省(わたしの冷害研究のはじまり;ファイトトロンの思い出 ほか)
  • 第4話 新しい手法を追求し続けたイネの育種三〇年(イネ育種の入り口;慣行系統育種法による「トワダ」「オイラセ」「オオトリ」の育成 ほか)
  • 第5話 イネの病害抵抗性育種における植物病理の役割を中心として(チャ網もち病;イネ縞葉枯病 ほか)
巻冊次

第8集 ISBN 9784540102455

内容説明

農学や農業技術の奥の深さは、それが農業や農家のためにあるいっぽうで、基礎・応用を問わず、各分野の学問と地続きなため、国境を超え、学問の壁を超え、医学・生物学・環境科学などの進歩にも大きく貢献しているところにある。本書はこうした研究の中から、とくに国際的に高い評価を受けている五人の研究者の研究回顧を収録した(西尾敏彦「はしがき」より)。

目次

  • 第1話 自然からの贈りもの 新薬スタチンの発見—コレステロールに挑む(わたしの職歴)
  • 第2話 ウンカ類の長距離飛来説の確立と防除技術の進展(ウンカとは;つぼ枯れ形成過程の解明(四国時代) ほか)
  • 第3話 害虫の総合防除とともに歩んで(害虫との共存の歩み—作物保護から総合的生物多様性管理へ;京都大学時代(一九五〇〜一九五九)—貯穀・羊毛害虫の害虫化 ほか)
  • 第4話 家畜の人工授精からクローン牛生産まで—世界初のウシ体外受精技術開発までの道のり(人工授精の研究史;受精卵移植の研究史 ほか)
  • 第5話 エイズによく似た馬伝染性貧血(馬白血球培養法の確立;病気の特徴 ほか)
巻冊次

第9集 ISBN 9784540112850

目次

  • 第1話 植物の養分吸収と根の活性に関する研究の思い出—稲作における土壌と水に関する研究協議会のころ(植物の養分吸収の研究をはじめるまでの状況;三井進午先生による「植物の養分吸収に関する動的研究」;養分吸収研究の発展;稲作における土壌と水に関する総合研究;水稲根の酸性力についての研究;前史;水稲根の酸化力についての研究)
  • 第2話 速効性肥料の弊害を除き窒素の肥効率を高める、緩効性窒素肥料の開発(緩効性窒素肥料開発の経緯;化学肥料研究における農学の立場;緩行性窒素肥料開発の原理;緩行性窒素肥料として市販された化合物群;緩行性窒素肥料の生産量の推移;緩行性窒素肥料としては市販されていない有機化合物軍;緩行性窒素肥料の肥効と農業技術としての評価;関係する主要な文献)
  • 第3話 農業技術研究所農薬科とブラストサイジンSの開発(農業技術研究所農薬科の歴史と試験研究;ブラストサイジンSの開発研究の端緒と背景;抗いもち病抗生物質のスクリーニング;医薬より難しい抗生物質農薬;ブラストサイジンSの発見といもち病防除効果;ブラストサイジンSの化学的・生化学的性質;ブラストサイジンSの薬害軽減と実用化;ブラストサイジンSの開発・効果・特徴と波及効果;第4話 水田圃場整備技術の開発・体系化研究との関わり—土壌と水からビオトープまで(水田における水移動に関する研究(昭和二七〜四七年ころ);水田の圃場整備に関する技術開発と体系化(昭和三六〜平成一二年);自然生態系(ビオトープ)に配慮した農村整備の研究(平成四年〜現在));第5話 新潟県亀田郷土地改良事業(釈田の乾田化)の思い出(亀田郷減産問題の発生とその背景;亀田郷の生成・開発と土地改良事業の展開;亀田郷増減産の実態と要因;亀田郷土地改良事業の果たした役割;亀田郷減産問題の教訓)
巻冊次

第10集 ISBN 9784540121678

目次

  • 第1話 わたしの歩んだ農業経済研究の道—調査マンとして
  • 第2話 土壌環境、体内水分、光合成からみた作物の生育診断とその利用—わたしの歩いてきた途
  • 第3話 農芸化学の研究生活回顧—生物活性物質の研究者からサポーターへ
  • 第4話 農林水産研究における統計的方法の歴史をたどって—農業技術研究所奥野研究室からふりかえる戦後の三〇年
  • 第5話 わが国線虫研究の歴史と発展、とくに戦後の研究を中心に
  • 第6話 北海道水稲品種「きらら三九七」育成のことども—道産米のイメージチェンジと「きらら三九七」
  • 第7話 暖地テンサイの思い出—あるナショナル・プロジェクトの挫折

「BOOKデータベース」 より

関連文献: 1件中  1-1を表示

詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BA56555932
  • ISBN
    • 4540012525
    • 454002261X
    • 4540041452
    • 4540052403
    • 4540062859
    • 9784540072659
    • 9784540083013
    • 9784540102455
    • 9784540112850
    • 9784540121678
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    10冊
  • 大きさ
    19cm
  • 分類
  • 件名
  • 親書誌ID
ページトップへ