新編悪場所の発想
著者
書誌事項
新編悪場所の発想
(ちくま学芸文庫, [ヒ-6-1])
筑摩書房, 2002.12
- タイトル別名
-
悪場所の発想 : 新編
- タイトル読み
-
シンペン アクバショ ノ ハッソウ
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内容説明・目次
内容説明
江戸時代、定住的な生活空間の外に囲い込まれて形成された、遊郭と芝居町という「悪場所」。そこには、中世以前の遊行漂泊民の呪術的・宗教的精神が脈々と受け継がれていた。定住民に忌避されつつ同時に憧憬の対象でもあった、その独自の空間には、どのような想像力が満ちていたのか。漂泊と旅を日常とする精神を継承した芭蕉、土俗・伝承と近世的創造行為が繋がれた西鶴、「悪」と「美」を指向する近松、歌舞伎など多様な作品と空間を往還しつつ、伝承的想像力の論理を鮮やかに捉えた画期的論文集。
目次
- 道行の時空
- 遊行的なるもの
- 遍路拒斥すべし
- 現代流民考
- 遊行の時空—遊行民・連歌師・芭蕉
- 伝承の創造的回復—西鶴諸国はなし・笛吹川・吹越の城
- 負の呪縛から常陸坊海尊・かさぶた式部考
- 痴の弁慶
- 土俗・狂気・ユーモア
- 悪場所論おぼえがき
- 悪場所の秘儀 虚構の性
- 女形、その虚構の性の美
- なり瓢風に揺らるゝ
- まがひもの 近松門左衛門
- 幽霊の変貌 東海道四谷怪談の方法
- 幕末転形期の芸術 絵金の芝居絵
「BOOKデータベース」 より