インド幻想紀行
著者
書誌事項
インド幻想紀行
(ちくま学芸文庫, [フ-19-1],
筑摩書房, 2003
- 上
- 下
- タイトル別名
-
From the caves and jungles of Hindostan
- タイトル読み
-
インド ゲンソウ キコウ
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内容説明・目次
- 巻冊次
-
上 ISBN 9784480087546
内容説明
近代神秘思想の母とみなされ、今も哲学思潮に侮れぬ影響を及ぼしているブラヴァツキー夫人。しかしその人柄が一般読者向けに紹介された書物はきわめて乏しい。本書は、二度目で最後のインド滞在の際、神智学協会の活動と並行して、先史インドに秘められた世界史の秘密を解き明かそうと意気ごむ夫人が、もちまえの利かん気と批判精神を発揮しながら、熱暑を冒してくり広げる幻想と驚嘆のヒンドスタン(北インド)探検記。廃墟や遺跡の謎に満ちた悠久の大地を巡る。とかく神秘思想の陰にかくれて実感しにくい夫人の人間像が、自身の筆によるロシア紙誌への寄稿をとおして、親しみやすく浮かび上がる稀有の紀行文。
目次
- ボンベイ到着
- ガーラープリ、別名エレファンタ
- マラバールの丘
- ヴァルケーシュワラ寺院
- ボンベイ港
- イギリス人の猜疑心
- 酔っぱらいのカラスたち
- インドの特異性
- アタナシウス・ニキチンの旅
- ダヤーナンダ・サラスワティー師の人柄と著作〔ほか〕
- 巻冊次
-
下 ISBN 9784480087553
内容説明
ブラヴァツキー夫人の旅はガンジスを遡る。タージマハルの幻想美に驚嘆し、「インドのクレオパトラ」パドミニーの悲劇に涙し、「セポイの乱」の実相に驚く。大焼殺の遺灰で床が柔らかだった巨大洞窟はどこだったか?古代エジプト、ギリシャ、エトルリア(ローマ)文明の母国はいずれも先史インド?猥雑なまでに多彩な神像の意味とその背後の唯一神、ヴェーダ文献の説く宇宙と人間の存在原理とは?旅の目的地は「不死の湖と金の寺」であったが…。病をえて離印を余儀なくされてから8年、夫人は机に向ったままロンドンで客死。遺灰は欧、米のほかインドにも届けられ、ガンガーに撒かれた。1986年心霊協会は百年論争で亡き夫人に謝罪。
目次
- 宗教問題に関するイギリスの中立
- カトリックへの改宗と若き唯物論者たち
- 教師たちとの哲学論争
- チンダル・ヘッケル対形而上学
- 人間と宇宙の本質に関するタークルの見解
- 列車でカンプールへ
- クスクス草
- 熱卒中の危険
- 熱射病の特効薬
- ナーナ・サーブとセポイの乱の真因〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より