レンブラント「聖家族」 : 描かれたカーテンの内と外

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レンブラント「聖家族」 : 描かれたカーテンの内と外

ヴォルフガング・ケンプ著 ; 加藤哲弘訳

(作品とコンテクスト)

三元社, 2003.11

  • : 新装版

Other Title

Rembrandt die heilige Familie

レンブラント聖家族

Title Transcription

レンブラント セイカゾク : エガカレタ カーテン ノ ウチ ト ソト

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Note

折り込図1枚

主要文献: p134-136

レンブラントの生涯に関する年表: p137-138

Description and Table of Contents

Description

1646年、レンブラントは、小さいけれども大きな影響力をもつ絵を描いた。それは、オランダの絵画としては、はじめて、絵の「手前に」カーテンを描き、絵の「まわりに」額縁を描いたものだった。レンブラントが見せた、この錯覚を起こさせるような「至芸〔クンスト・シュトゥック〕」は、多くの同時代の画家たちを刺激して、模倣作品を生み出した。その後しばらくの間、絵画にこんな仕掛けを凝らすことが流行する。しかし、そんなものを付け加えることにどんな意味があったのだろう。たんなる目だましのトリックなのか、それとも、そこには、当時の絵がどのように扱われていたかを知るためのヒントが隠されているのか。また、こうして付け加えられたカーテンは、絵の主題である聖家族と何か関係があるのか。このほかにも多くの疑問に衝きうごかされながら、本書での調査は研究の核心に近づいていく。本書が問題にしているのは、17世紀オランダにおける絵の機能と絵が置かれていた状況についてであり、一見不可能に見えることを実現していた当時の絵画制作についてである。

Table of Contents

  • 第1章 聖なるものの冒涜?
  • 第2章 聖家族?
  • 第3章 絵のまえのカーテン
  • 第4章 描かれたカーテン
  • 第5章 至芸:コレクションが絵に求めたもの
  • 第6章 絵の外側と内側
  • 第7章 カーテンの宗教的意味
  • 解説 W・ケンプと絵画の受容美学

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