秘すれば花
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秘すれば花
(講談社文庫, [わ-1-33])
講談社, 2004.7
- タイトル読み
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ヒスレバ ハナ
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注記
参考文献: p269
内容説明・目次
内容説明
秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず—。秘めるからこそ花になる。秘めねば花の価値は失せてしまう…。能を大家・世阿弥が著した芸論書「風姿花伝」の中から、男女小説の第一人者が、現代人へのメッセージとして「五十の教え」を厳選した。これからの時代いかに生きるべきか。苦悩する社会人は必読。
目次
- 第1章 年来稽古条々—若さ、盛り、老年、それぞれの花(この芸において、大方七歳をもて初めとす—すべて習いごとは、七歳ころから始めるべきである。;さのみに、善き悪しきとは、教うべからず—あまり早くから、上手だ下手だと決めつけてはいけない。 ほか)
- 第2章 物学条々—学びつつ花を知る(又事に因りて、濃き薄きを知るべし—ことに応じて、強く弱く接する妙味を会得せよ。;この宛行をよくよく心得べし—周囲の状況には、よくよく心を配るべきである。 ほか)
- 第3章 問答条々—いかに花を咲かせるか(今日は、能、よく出来べき、あしく出来べき、瑞相あるべし—つぶさに周りを見れば、成否の前兆は自ずと現れている。;そもそも一切は、陰陽の和する所の堺を、成就とは知るべし—ものごとはすべて、陰陽が合するバランスが重要である。 ほか)
- 第4章 奥儀に云う—風を会得し、花を伝える(得たる上手にて、工夫あらん為手ならば、又目きかずの眼にも、おもしろしと見る様に能をすべし—常に工夫している人の芸は、見る目がない素人にも面白いと映るものである。;いかなる上手なりとも、衆人愛敬欠けたる所あらんをば、寿福増長の為手とは申し難し—見る人を喜ばせ、幸せな気分にさせてこそ、真の演技者というものである。)
- 第5章 別紙口伝—人と芸の花とは(散る故によりて、咲く頃あれば珍しきなり。能も住する所無きを、先ず花と知るべし—一点に留まらず、安住せず、つねに変化しつづけるものこそ、花である。;ただ花は、見る人の心に珍しきが花なり—相手に新鮮な珍しさを与えるもの、それこそが花で、珍しさが命である。 ほか)
「BOOKデータベース」 より