小説から歴史へ : ディケンズ,フロベール,トーマス・マン
著者
書誌事項
小説から歴史へ : ディケンズ,フロベール,トーマス・マン
岩波書店, 2004.9
- タイトル別名
-
Savage reprisals : Bleak house, Madame Bovary, Buddenbrooks
小説から歴史へ : ディケンズ,フロベール,トーマスマン
小説から歴史へ : ディケンズフロベールトーマスマン
- タイトル読み
-
ショウセツ カラ レキシ エ : ディケンズ フロベール トーマス マン
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注記
原著 (New York: W.W. Norton & Co., 2002) の全訳
著者リスト: p217-220
内容説明・目次
内容説明
歴史学に精神分析的手法を導入し文化の読み直しを進める歴史家P・ゲイ。本書は、文学作品、とくに小説における叙述のあり方を論じることを通して、文学が歴史をどこまで描けるのか、歴史を描く方法はいかにあるべきかを真正面から論じた刺激的考察。文学技法、社会史、伝記、精神分析等の観点を綜合しつつ数多くのリアリズム作品を読み解き、ディケンズ、フロベール、マンの作品がなぜ歴史の捉え方において、また文学的叙述において優れているのかを明らかに。歴史実証主義とは異なる歴史叙述のありかた、意義を積極的に評価する一方で、歴史の復元という考え方を批判する近年のポストモダン的方法を厳しく批判。「典型」を描くことによって、文学にも歴史を叙述することが可能になるとする自らの方法を提示する。リアリズム小説や歴史小説、評伝などの意味を歴史学の立場から取り上げ、歴史叙述の多様な可能性を論じる優れた問題提起の書。
目次
- プロローグ—現実原則を越えて
- 1章 怒れるアナーキスト—『荒涼館』におけるチャールズ・ディケンズ
- 2章 恐怖症に挑む解剖学者—『ボヴァリー夫人』におけるギュスターヴ・フロベール
- 3章 反抗的な名門市民—『ブッデンブローク家の人々』におけるトーマス・マン
- エピローグ—小説の真実
「BOOKデータベース」 より