志賀直哉はなぜ名文か
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書誌事項
志賀直哉はなぜ名文か
(祥伝社新書, 037)
祥伝社, 2006.5
- タイトル別名
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志賀直哉はなぜ名文か : あじわいたい美しい日本語
- タイトル読み
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シガ ナオヤ ワ ナゼ メイブン カ
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内容説明・目次
内容説明
志賀直哉は「小説の神様」と云われ、その文章は紙面から活字が立ち上がってくると云う。ところが直哉の文章の一体どこが名文なのか、直かにあたってみると、一見すらすらと読めてしまうだけに、かえって分析するのが難しい。三〇年間、志賀直哉、森鴎外、井伏鱒二などの全集を読破して「名文」を採集しつづけ、『日本語大シソーラス』を編纂した著者が、独自の視点から直哉の名文を分類、分析した画期的な書。英語では決して表現できないすっきりとした美しさ、翻訳不可能と云われる融通無碍な接続の技法、句読点の打ち方ひとつにまで施された並々ならぬ推敲…。直哉の名文を通して、日本語独自の自由、美しさを明らかにする。
目次
- 序章 本書『志賀直哉はなぜ名文か』が出来上がるまで
- 1章 「心の動き」を生き生きと表現する直哉の技法—「空間の動き」に擬えることで生まれる躍如とした描写
- 2章 畳み込む・畳込—複雑な文章をすらすらと違和感なく読ませる
- 3章 志賀直哉の推敲・省略法—一字一点を忽にしない直哉の筆致
- 4章 日本語の融通無碍な「接続」—英語でいう「関係代名詞」がなくても、文章は正確につながる
- 5章 リズミカルな文章—リズムが弱いものは、本当のものでない
- 6章 「白い花咲く」と「白く花咲く」—形容詞の連体形と連用形を意識して使い分ける
- 7章 字眼—一字の巧拙がその文章の死活をきめる
- 8章 ディテールは作品のお臍—美辞麗句を百万遍くりかえすより効果がある
- 終章 私の志賀直哉
「BOOKデータベース」 より