ジャンキンの悪妻の書 : 中世のアンティフェミニズム文学伝統
著者
書誌事項
ジャンキンの悪妻の書 : 中世のアンティフェミニズム文学伝統
南雲堂フェニックス, 2006.7
- タイトル別名
-
Jankyn's book of wikked wyves
- タイトル読み
-
ジャンキン ノ アクサイ ノ ショ : チュウセイ ノ アンティフェミニズム ブンガク デントウ
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注記
『Jankyn's book of wikked wyves』の中のラテン語の3本の論考(「ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡」「結婚についての書」「ヨウィニアヌスへの駁論抄」)を翻訳したもの
関連文献一覧: p113-124
収録内容
- ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡 / ウォルター・マップ著
- 結婚についての書 / テオフラストゥス著
- ヨウィニアヌスへの駁論抄 / 聖ヒエロニムス著
内容説明・目次
内容説明
古典古代ギリシャ・ローマ文学から中世ヨーロッパ文学に至るまで、特に中世ラテン文学や俗語文学を問わず、女性を誘惑者「イヴ」の末裔と見なし忌避する「女性嫌厭」乃至は「反結婚主義」の立場をとる女性観の系譜がある。例えば、ジャン・ド・マンが『薔薇物語続編』のなかで“理性”、“老婆”、“自然の女神”などに長口舌させる「現実的性愛」や辛辣な女性諷刺の論議、またG・チョーサーが「バースの女房の序」で稀代の艶色家の女房アリスーンに“倒錯的”に「女性嫌厭」や「反結婚主義」の思潮を展開させる話は、かかる系譜の女性観の好個の例といえよう。そして、聖ヒエロニムス「ヨウィニアヌスへの駁論」、“テオフラストゥス”「結婚についての書」、ウォルター・マップ「ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡」は、このような「女性嫌厭」の文学伝統の権威書として、古来より頻繁に援用された典拠の書である。
目次
- 第1 ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡(ウォルター・マップ)
- 第2 結婚についての書(テオフラストゥス)
- 第3 ヨウィニアヌスへの駁論抄(聖ヒエロニムス)
「BOOKデータベース」 より