時間の正体 : デジャブ・因果論・量子論
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書誌事項
時間の正体 : デジャブ・因果論・量子論
(講談社選書メチエ, 422)
講談社, 2008.9
- タイトル別名
-
時間の正体 : デジャブ因果論量子論
- タイトル読み
-
ジカン ノ ショウタイ : デジャブ インガロン リョウシロン
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注記
参考文献: p252-256
内容説明・目次
内容説明
「わたし」はこの現在に立ち尽くす。「わたし」には現在しか許されない。にもかかわらず、「先ほどの現在」、「五分後の現在」といった変化を認めるなら、現在が運動する土台としての三人称的歴史が必要となる。こうして、時間は、一人称と三人称の接続する場所として開示されることになる。現代の脳科学や認知科学は、主体がこの世界の中で生きているということは、世界と自らとの折り合いをつけることであるということを明らかにしつつある。それは、世界とその表象とを、絶えず調停することであり、両者の間に同期をとることである。自分自身の運動と、その結果に対する知覚に関して、脳は絶えず同期をつくり出す。ときに時間は縮み、ときに因果関係は逆転さえする。このような主観的時間の現象が実験的に論証されつつある。翻って同期をつくるとは、まさに「現在」を絶えずつくることである。本書で展開する時間論は、これらの現象を理解する強力なツールとなるだろう。
目次
- 第1章 なぜ時間なのか
- 第2章 デジャブ・木/森の可換性
- 第3章 マルコポーロ—時空の内的記述
- 第4章 内部観測からA系列・B系列へ
- 第5章 マクタガート的不可能性からの転回—デジャブ再考
- 第6章 因果論・宿命論の相克と量子論
- 第7章 認知的時間におけるA系列・B系列間の調停
「BOOKデータベース」 より