怪異学の可能性
著者
書誌事項
怪異学の可能性
角川書店 , 角川グループパブリッシング (発売), 2009.3
- タイトル別名
-
Possibility of kwaii-studies
- タイトル読み
-
カイイガク ノ カノウセイ
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注記
参考文献: p383-390
執筆者: 榎村寛之, 大江篤, 木場貴俊 ほか
内容説明・目次
内容説明
古代・中世・近世と様々な時代の文献の中には、「怪異」という言葉や、「不思議なこと」「あやしいこと」の記述が多数存在する。それらは時に、「天」や「神」に関わるとされ、また時に朝廷や幕府の都合の良いように塗り替えられ、意図的に流布されてきた。つまり日本を統治する上で、「怪異」がシステムとして機能させられてきたことも意味する。不思議なことは、過去から現在、洋の東西を問わず起きている。それらが日本ではどのように説明されてきたか、「怪異」を日本人がどのように認識してきたかを読み解き、その文化と社会のありようを見つめ直す。日本文化の新たな側面を「怪異」をキーワードに開拓しようと試みる一冊。
目次
- 「怪異学」の目指すもの
- 第1部 律令国家の形成と「フシギ」の認識史(奈良・平安時代の人々とフシギなコト;「祟り」「怨霊」、そして「御霊」—神霊を語る者;「恠異学」の先人たち—古代史・文化史・王権論)
- 第2部 中世 多元化する国家・社会と「フシギ」の展開史(鎌倉時代の怪異;室町時代宮廷社会の精神史—精神障害と怪異;室町王権と都市の怪異;コメント 能の「不思議」—能における霊魂観;西洋中世史研究と怪異学—前近代史の共通言語を目指して)
- 第3部 近世社会と怪異—近代に至る道筋を探す(近世社会の成立と近世的怪異の形成;近世・近代の「怪異」と国家/社会)
- 私たちの「怪異」現代の中の「怪異」と怪異
「BOOKデータベース」 より