手妻のはなし : 失われた日本の奇術
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書誌事項
手妻のはなし : 失われた日本の奇術
(新潮選書)
新潮社, 2009.8
- タイトル読み
-
テズマ ノ ハナシ : ウシナワレタ ニホン ノ キジュツ
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内容説明・目次
内容説明
手妻、それは日本人が考え、独自に完成させたマジックのこと—古くは奈良平安期の散楽、猿楽に遡り、その後、大道芸として発展、江戸期に娯楽見世物となり大成した大衆芸能である。「水芸」「浮かれの蝶」「呑馬術」など精緻を極めるトリックの数々—時代の変遷と共に奇術としての芸はどのように進化していったか、また日本人はエンターテイメントとして何を求めてきたのか…唯一の継承者がその発展、消長を振り返る。
目次
- 第1部 呪術・宗教と娯楽の狭間—古代〜平安、鎌倉、室町時代(散楽以前の幻戯—卑弥呼の鬼道から修験道まで;散楽—奈良時代の国立雑技団;阿倍清明—科学としての陰陽道;放下—布教がいつしか大興行へ)
- 第2部 日本独自の民衆芸の誕生—江戸時代初期〜中期(三人のスターたち—古の伝内、都右近、塩屋長次郎;手妻の誕生—娯楽芸としての発展;からくり人形—傀儡師の系譜;伝授本—元禄期、庶民生活の底力)
- 第3部 芸の質から興行形式まで、工夫と円熟—江戸時代後期(小屋掛けと寄席の進出—華やかなりし文化文政の手妻興行;柳川一蝶斎と「蝶」—単純芸を作り変えた画期的発想;手妻の傑作「水芸」—究極のイリュージョンに)
- 第4部 世界に名を轟かせた絶頂期—明治時代(松旭斎天一の登場—頂点を極めた男;パリの万国博覧会—世界に羽ばたく蝶の芸;江戸期からの脱却と新たなる波—日本文化の否定)
- 第5部 失われゆく過程—大正、昭和、そして現代(一世を風靡した娘太夫、天勝—美貌のネタッ子;蝶のその後—そして昭和の手妻師たち)
「BOOKデータベース」 より