近代日本の国際関係認識 : 朝永三十郎と「カントの平和論」
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書誌事項
近代日本の国際関係認識 : 朝永三十郎と「カントの平和論」
創文社, 2009.11
- タイトル別名
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Self, state, and international relations : Tomonaga Sanjuro, Immanuel Kant, and the naissance of the worldview in modern Japan
近代日本の国際関係認識 : 朝永三十郎とカントの平和論
- タイトル読み
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キンダイ ニホン ノ コクサイ カンケイ ニンシキ : トモナガ サンジュウロウ ト カント ノ ヘイワロン
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注記
その他のタイトルはカバージャケットによる
東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士論文「日本における近代国際関係認識の原的形成 : 朝永三十郎と<自我・国家・国際関係>」 (2007年) を加除訂正したもの
参考文献: 巻末p17-33
内容説明・目次
内容説明
この世界とは何か、を説明しようとする時、意識するとしないとにかかわらず、思い浮かべ、考えざるを得ない問いがある。それは、「人間とは何か」「国家とは何か」「国際関係とは何か」という3つの問いである。これらの問いが織りなす「世界のできあがり方」の構造を、本書は「自我・国家・国際関係」と呼ぶ。現在も世界の人々を拘束し続ける、この認識論的機制の近代日本における形成過程を、明治末から昭和前半期に活躍した哲学史家、朝永三十郎の「文脈設定者」としての思想的苦闘から描き出す。「国際関係とは何か」という、国際関係研究の根源への問いを問うには、世界国家の可能性を封じ込めた瞬間を把捉しなければならない。カントの『永遠平和のために』の単なる解説書とされてきた朝永の『カントの平和論』における、「国際」と「国家」の矛盾、という議論に、その瞬間は埋蔵されていたのである。学問領域を横断し、理論と歴史、思想と実証を交錯させて根源への問いへ挑み、21世紀の世界の見方、考え方を広く問いかける。
目次
- 第1部 背景と枠組(国際関係認識とはなにか;国際関係認識の研究枠組;カントと近代国際関係認識)
- 第2部 朝永三十郎と『カントの平和論』(近代日本と朝永三十郎;『カントの平和論』の成立過程;自己申告上の契機;初期の朝永 一九〇二‐〇九年;留学とその後 一九〇九‐一六年;『カントの平和論』前後及び晩年 一九一七‐五一年)
- 第3部 近代国際関係認識の原的形成(朝永三十郎の意味;カント解釈の系譜学 朝永以後;自我・国家・国際関係)
「BOOKデータベース」 より