出来事の残響 : 原爆文学と沖縄文学

書誌事項

出来事の残響 : 原爆文学と沖縄文学

村上陽子著

インパクト出版会, 2015.7

タイトル読み

デキゴト ノ ザンキョウ : ゲンバク ブンガク ト オキナワ ブンガク

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注記

博士論文「出来事の残響 : 〈原爆文学〉と〈戦後沖縄文学〉」(東京大学, 2014) を加筆修正したもの

文献一覧: p279-291

内容説明・目次

内容説明

破壊的な出来事の底には、証言の主体となることができない多くの存在が沈んでいる。その存在が発する呻きや泣き声、叫び、骨がこすれ合って生じるかすかな音—それらの響きはいまにも消えていこうとしながら、それでもなお空気を震わせている。留め置かれる響きの中で、語ることのできない存在はいまなお生き延びているのではないか。本書では、その響きを出来事の残響と捉えた。

目次

  • 第1部 原爆を書く・被爆を生きる(原爆文学と批評—大田洋子をめぐって;原爆を見る眼—大田洋子「ほたる‐『H市歴訪』のうち」;半人間の射程と限界—大田洋子「半人間」)
  • 第2部 占領下沖縄・声なき声の在処(来るべき連帯に向けて—長堂英吉「黒人街」;沈黙へのまなざし—大城立裕「カクテル・パーティー」;骨のざわめき—嶋津与志「骨」と沖縄の現在)
  • 第3部 到来する記憶・再来する出来事(せめぎ合う語りの場—林京子「祭りの場」;体験を分有する試み—林京子『ギヤマンビードロ』;原発小説を読み直す—井上光晴『西海原子力発電所』)
  • 第4部 いま・ここにある死者たちとともに(亡霊は誰にたたるか—又吉栄喜「ギンネム屋敷」;音の回帰—目取真俊「風音」;循環する水—目取真俊「水滴」)

「BOOKデータベース」 より

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