書誌事項

王朝文学と東ユーラシア文化

小山利彦, 河添房江, 陣野英則編

武蔵野書院, 2015.10

タイトル読み

オウチョウ ブンガク ト ヒガシユーラシア ブンカ

注記

文献: 論末

内容説明・目次

内容説明

本書は、従来の和漢比較文学研究の学術的な蓄積を受け止めつつ、「渤海」「西域」「天竺」「林邑」といった言わば東ユーラシアの第三極を積極的に捉え直し、そのことで「和・漢」のあり方さえも新たに可視化・立体化のできるような問題提起をし、編者3名に加え、論客13名の研究成果を広く学界に提供しようとするものである。

目次

  • 渤海使節を迎えた平安皇権—『源氏物語』の一風景
  • 桐壷皇権と春鴬囀の風景
  • 平安物語と異国意識—『竹取物語』『うつほ物語』『源氏物語』を中心に
  • 『うつほ物語』と『源氏物語』の学問—物語は読者を学問へといざなうか
  • 『源氏物語』古注釈書にみる和漢の往還—『光源氏物語抄』所引漢籍考
  • 和漢と三国2—イメージの奔放と捨て置かれる現実の間で
  • 東ユーラシアにおける庭園と蓬莱—王朝庭園文学論序説
  • 書物の所在と物語文学
  • 『蒙求和歌』と『源氏物語』
  • 『源氏物語』の準拠の方法—定子・楊貴妃・桐壷更衣
  • 光源氏の明石転居と儒・道・神・仏—その逡巡の思想的背景
  • 『うつほ物語』と仙界の音楽
  • 可能性としての『琴操』—散文と韻文をいかに結合させるか、『伊勢物語』を軸にして
  • 翁まろの涙—『枕草子』「上に候ふ御猫は」の段と堕畜生譚
  • 『枕草子』「殿上より」の段の本文異同と前田家本の編纂方法—漢詩文をふまえた応酬をめぐって
  • 女が歴史を書くということ—東ユーラシアの中の『栄花物語』
  • 院政期日本の文化的転換—『後二条師通記』から読む「契丹」

「BOOKデータベース」 より

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