溝口健二論 : 映画の美学と政治学

書誌事項

溝口健二論 : 映画の美学と政治学

木下千花著

法政大学出版局, 2016.5

タイトル別名

溝口健二論 : 映画の美学と政治学

タイトル読み

ミゾグチ ケンジ ロン : エイガ ノ ビガク ト セイジガク

大学図書館所蔵 件 / 132

この図書・雑誌をさがす

注記

2007年にシカゴ大学大学院人文科学研究科の東アジア言語文明学科と映画メディア学科に提出した博士論文"Mise-en-scène of desire : the films of Mizoguchi Kenji"を土台とし、その後カナダと日本で行った研究の成果に基づいて全面的に書き加え、改訂したもの

参考文献: 巻末p10-32

内容説明・目次

内容説明

トーキー化と長回しと縦の構図によって時空間を変容し、植民地主義や女性の人権蹂躙など矛盾をはらむ重層性を女性の身体を通して露呈させ、占領下の女性の解放を言祝ぎ、贈与交換に基づく権力関係に立脚した欲望を演出し、映画概念を拡張し続けた溝口健二に対峙して、ショットを分析記述し、検閲記録や撮影台本などの一次資料調査から、映画史、映画理論、メディア論、身体論、ジェンダー論など学際的な横断において映画学が本来有する力を発揮し、溝口健二の映画へとさらに眼差しを向かわせる画期的研究。

目次

  • 第1部 溝口の世界への視座(複数のはじまり;世界の中のミゾグチ、溝口の中の世界)
  • 第2部 トーキーの間メディア美学(革命前夜—溝口健二の『唐人お吉』(一九三〇年);映画の第四次元—溝口健二の一九三五年;「風俗」という戦場—内務省の検閲)
  • 第3部 溝口の「女性映画」—松竹京都時代(芸道物考;占領下の女性解放—大衆フェミニスト・プロパガンダとしての溝口映画)
  • 第4部 「現代映画」としての溝口作品(欲望の演出と妊娠の身体;伝統と近代—溝口健二のポスト占領期)

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ