レモンケーキの独特なさびしさ
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レモンケーキの独特なさびしさ
KADOKAWA, 2016.5
- Other Title
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The particular sadness of lemon cake
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レモン ケーキ ノ ドクトクナ サビシサ
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原タイトル: The Particular Sadness of Lemon Cake
Description and Table of Contents
Description
9歳の誕生日、母がはりきって作ってくれたレモンケーキをひと口食べた瞬間、ローズは説明のつかない奇妙な味を感じた。不在、飢え、渦、空しさ。それは認めたくない母の感情、母の内側にあるもの。以来、食べるとそれを作った人の感情がたちまちわかる能力を得たローズ。魔法のような、けれど恐ろしくもあるその才能を誰にも言うことなく—中学生の兄ジョゼフとそのただ一人の友人、ジョージを除いて—ローズは成長してゆく。母の秘密に気づき、父の無関心さを知り、兄が世界から遠ざかってゆくような危うさを感じながら。やがて兄の失踪をきっかけに、ローズは自分の忌々しい才能の秘密を知ることになる。家族を結びつける、予想外の、世界が揺らいでしまうような秘密を。生のひりつくような痛みと美しさを描く、愛と喪失と希望の物語。
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