欲望と誤解の舞踏 : フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド

書誌事項

欲望と誤解の舞踏 : フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド

シルヴィアーヌ・パジェス著 ; 北原まり子, 宮川麻理子訳

慶應義塾大学出版会, 2017.7

タイトル別名

Le butô en France : malentendus et fascination

欲望と誤解の舞踏 : フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド

タイトル読み

ヨクボウ ト ゴカイ ノ ブトウ : フランス ガ ネッキョウ シタ ニホン ノ アヴァンギャルド

大学図書館所蔵 件 / 99

この図書・雑誌をさがす

注記

監訳: パトリック・ドゥヴォス

原書 (Centre national de la danse, 2015) の翻訳

フランスの舞踏年表: 巻末p15-37

参考文献・資料一覧: 巻末p38-51

内容説明・目次

内容説明

1970年代の終わり、フランスの人々は、日本の前衛芸術「舞踏」を大きな衝撃をもって迎え入れた。大野一雄、カルロッタ池田、山海塾、室伏鴻、笠井叡、そして土方巽…多くの日本人ダンサーがフランスで“発見”された。本書は、舞踏がその上陸から今日まで、この地の人々を魅了しつづけている歴史を跡付けている。舞踏の伝播は、あらゆる「誤解」とともに、ここではないどこかへ、日本への欲望を引き起こしながら、コンテンポラリーダンスの領域に途方もない影響を与えたのである。フランスのジャーナリズムと“身振り”の分析を駆使して、美学と文化史の観点から舞踏を論じることは、現代の舞踊史を読み直すことを意味する。「ジャポニスム」の歴史、ドイツ表現主義とのつながり、舞踏に関係づけられるヒロシマの記憶…舞踏をめぐるダイナミズムを明らかにし、身振りを介した日欧の歴史を亡霊のごとく浮かび上がらせる、革新的な日本文化受容論。

目次

  • 序論 身振りのグローバル化のなかに舞踏をよむ
  • 第1部 「新発見」から聖別/公認まで(瞬く間に成功した歴史;唖然とした批評家たち)
  • 第2部 さまざまな誤解がもたらした舞踏の再創造(多様な舞踏を「舞踏」にまとめる—単純化された美学的カテゴリー;「ヒロシマの灰の上に生まれた」…?;異国趣味への欲望)
  • 第3部 コンテンポラリーダンスのなかにある舞踏への欲望(感覚のなかの他所;ひそかな欲望—再び現れた表現主義の身振り)
  • 結論 国を越え、断続的に形成される身振りの歴史

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ