佐藤佐太郎
著者
書誌事項
佐藤佐太郎
(コレクション日本歌人選 / 和歌文学会監修, 071)
笠間書院, 2018.12
- タイトル別名
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佐藤佐太郎 : 「写生」を超え「不在なるもの」をとらえるまなざし
Sato Sataro
佐藤佐太郎 : 写生を超え不在なるものをとらえるまなざし
- タイトル読み
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サトウ サタロウ
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注記
略年譜: p104-108
読書案内: p115-116
内容説明・目次
内容説明
アララギの「写生」を信奉した佐太郎。だが、彼のまなざしはその範疇を超えて存在が消え去ることで現れる「不在なるもの」を見つめてやまない。
目次
- 鴨のなく夕濠端に腰かけて足の繃帯を捲きなほしをり
- つとめ終へ帰りし部屋に火をいれてほこりの焼くるにほひ寂しも
- 昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ
- 暮方にわが歩み来しかたはらは押し合ひざまに蓮しげりたり
- とろとろに摩られし豆がつづけざまに石臼より白くしたたりにけり
- 舗道には何も通らぬひとときが折々ありぬ硝子戸のそと
- 薄明のわが意識にてきこえくる青杉を焚く音とおもひき
- 朝のまの時雨は晴れてしづかなる光となりぬ街路樹のうへ
- 公孫樹の下を来ぬれば鱗形に砂かたよせし昨夜のかぜ
- はなやかに轟くごとき夕焼はしばらくすれば遠くなりたい〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より