谷崎潤一郎のディスクール : 近代読者への接近
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谷崎潤一郎のディスクール : 近代読者への接近
鼎書房, 2019.9
- タイトル読み
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タニザキ ジュンイチロウ ノ ディスクール : キンダイ ドクシャ エノ セッキン
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注記
双文社出版 2015年刊の再刊
博士学位請求論文「谷崎潤一郎における文学消費システム構築の研究」 (名古屋大学, 2013年提出) をもとにしたもの
内容説明・目次
内容説明
文学が“商品”化した大正から昭和初期、谷崎潤一郎は新たに出現した大衆読者に、戸惑いながら接近していった—。メディアの向こうの見えない読者との葛藤とその力学を、谷崎テクストという現象に見いだし、物語言説(ディスクール)の運動の中に、批評性と文体変革の軌跡を追う。
目次
- 谷崎文学をディスクールとして読むために
- 第1部 メディアを横断するエクリチュール(通俗からの回路—「お艶殺し」の図像学;メディア戦略とその不可能性—「武州公秘話」と読者;テクストの臨界—「細雪」の読まれ方)
- 第2部 コンテクストとしての消費文化(資本と帝国—「小さな王国」の学校制度;サラリーマンと女学生—「痴人の愛」における“教育”の位相)
- 第3部 歴史へのパースペクティブ(大衆としての読者—「乱菊物語」の方法;メタヒストリーとしての小説—「「九月一日」前後のこと」から「盲目物語」へ;歴史叙述のストラテジー—「聞書抄」のレトリック)
- 第4部 翻訳行為としての読むこと(古典と記憶—「蘆刈」における“風景”のナラトロジー;文体と古典—『源氏物語』へのまなざし)
「BOOKデータベース」 より