自由なき世界 : フェイクデモクラシーと新たなファシズム

書誌事項

自由なき世界 : フェイクデモクラシーと新たなファシズム

ティモシー・スナイダー著 ; 池田年穂訳

慶應義塾大学出版会, 2020.3

タイトル別名

The road to unfreedom : Russia, Europe, America

タイトル読み

ジユウ ナキ セカイ : フェイク デモクラシー ト アラタ ナ ファシズム

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注記

原著(2018)の全訳

内容説明・目次

巻冊次

上 ISBN 9784766426656

内容説明

ロシアはなぜクリミアに侵攻したのか—。20世紀末、ソ連が崩壊し、冷戦が終結したのに伴い、自由民主主義の勝利が確定したかに思われた。一部の識者は、平穏でグローバライズされた未来を確信し、「歴史の終焉」を専言した。だが、そう信じたのは見当違いだった。2000年にロシアの大統領となったプーチンは、オリガルヒ(新興財閥)とファシズムを混交させた新たな権威主義体制を構築し、ロシアに新たなファシズムが現れたのである。法の支配を無効化し、民主主義を混乱に陥れ、歴史を葬り去るプーチンの「永遠の政治」は、やがて、純潔無垢なるロシアの復活を唱え、EUの破壊を画策し、遂にはウクライナの混乱に乗じてクリミアを併合する。プーチンの思想に鋭くメスを入れ、右傾化する世界の実態を捉える世界的な話題作。

目次

  • 第1章 個人主義か全体主義か(二〇一一年)
  • 第2章 継承か破綻か(二〇一二年)
  • 第3章 統合か帝国か(二〇一三年)
  • 第4章 新しさか永遠か(二〇一四年)
巻冊次

下 ISBN 9784766426663

内容説明

トランプはなぜ大統領になれたのか—。2010年代、ロシアに起こった富者による支配を正当化する権威主義体制は東から西へと広まった。それを助けたのは、ロシアによるウクライナ侵攻と、ヨーロッパやアメリカに対するサイバー戦争である。ロシアは、世界中のあらゆる場所に、ナショナリストやオリガルヒ、急進派の協力者を見出し、西側の制度や国家、価値観を解体したいというその欲望は、西側自体のなかにも共鳴者を見出してゆく。ポピュリズムの隆盛やイギリスのEU離脱(ブレグジット)、ドナルド・トランプ大統領誕生はいずれもロシアが目標とするものだったが、それらが達成できたのは西側社会や民主主義自体の脆弱さが露見したのだとも言える。民主主義や法による支配を脅かす、新たなファシズムの台頭に警鐘を鳴らす『暴政』の姉妹篇。

目次

  • 第5章 真実か嘘か(二〇一五年)
  • 第6章 平等か寡頭政治か(二〇一六年)

「BOOKデータベース」 より

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