ふわふわする漱石 : その哲学的基礎とウィリアム・ジェイムズ

著者

書誌事項

ふわふわする漱石 : その哲学的基礎とウィリアム・ジェイムズ

岩下弘史著

東京大学出版会, 2021.3

タイトル別名

Floating Sōseki : the philosophical foundations and William James

ふわふわする漱石 : その哲学的基礎とウィリアムジェイムズ

タイトル読み

フワフワ スル ソウセキ : ソノ テツガクテキ キソ ト ウィリアム ジェイムズ

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注記

「吾輩は猫である」の「フワフワ」した猫、作品が描いた境界を流れゆく生と、「文学論」の(F+f)や「個人主義」にみる哲学的探求…。ウィリアム・ジェイムズの思想を背景に、漱石の世界観と人間観の展開を丹念にたどる。

欧文タイトルは標題紙裏による

博士学位論文「夏目漱石とウィリアム・ジェイムズ : 『文学論』から「則天去私」へ」(東京大学, 2018年提出) に大幅な加除訂正をおこなったもの

文献表: p189-208

内容説明・目次

目次

  • 第１章　（Ｆ＋ｆ）とジェイムズ心理学をめぐる微妙な関係（『文学論』の動機；（Ｆ＋ｆ）と心理学；「Ｆ」と（Ｆ＋ｆ）の意義；『文字論』解読）
  • 第２章　『文学論』における「文芸上の真」（「文芸上の真」の背景；漱石の「文芸上の真」；『宗教的経験の諸相』との共鳴；『宗教的経験の諸相』が示唆する「真の真実」）
  • 第３章　「文芸の哲学的基礎」と「真に」存在するもの（漱石の「哲学的基礎」；「理想」の意義；「還元的感化」の仕組み）
  • 第４章　「創作家の態度」と「ばらばら」な世界（「創作家の態度」の「極端」な世界観；「自己本位」の語り；「ばらばら」な人間と世界）
  • 第５章　『多元的宇宙』と漱石晩年の思想（『多元的宇宙』と「融け合う」世界；『明暗』における『多元的宇宙』の残響；「則天去私」に暗示される思想）

「BOOKデータベース」 より

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