病いの会話 : ネパールで糖尿病を共に生きる
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病いの会話 : ネパールで糖尿病を共に生きる
京都大学学術出版会, 2022.2
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ヤマイ ノ カイワ : ネパール デ トウニョウビョウ オ トモニ イキル
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Note
2020年に京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科に提出した博士論文「ネパールにおける近代医療と病いの経験 : 糖尿病患者の民族誌的研究を通して」を基に大幅に加筆・修正したもの
日本学術振興会の令和3年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費、21HP5209)の助成を受けて出版されたもの
参考文献: p365-375
Description and Table of Contents
Description
「なんて無知で無教育な人々か」—阿鼻叫喚の病院の待合室、「完全にすれ違った」医師と患者/家族のやりとり、処方も指導も守らない人々が繰り広げる病いをめぐる「脈絡のない」会話—本書に描かれる事例を、ネパールの身体/社会文化に関する予備知識なく読んだ途端、あなたはそう思うだろう。しかしそれは違う。人々にとって痛く辛い経験は、科学の知識体系や検査数値とは別にある。理解し難いその態度は、身体の経験を、“不器用な”配慮の中で、皆とひたすら共有しようとする生活実践なのだ。生物医療が急速かつ無秩序に導入された国で、人々が、「共に生き共に死んできた」間身体的な生き方に、COVID‐19下の私たちが何を学べるか。医療人類学の挑戦。
Table of Contents
- 序章 ネパールの糖尿病患者をめぐる問い
- 第1章 「壊れている(bigreko)」とは何を意味するか—ネパールにおける生物医療の略史と現状
- 第2章 病院・薬局での「すれ違い」—生物医療施設における人々の経験
- 第3章 食事と薬をめぐる身体感覚と実践—経験によりつくられる糖尿病
- 第4章 病いの不確かさへの対峙と、他者とのかかわり—糖尿病をめぐる会話と関係性
- 第5章 身体をめぐる交渉—内分泌科専門クリニックの事例
- 終章 病いの会話と「共に生きる」こと
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