谷崎潤一郎と映画の存在論
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谷崎潤一郎と映画の存在論
水声社, 2022.4
- タイトル読み
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タニザキ ジュンイチロウ ト エイガ ノ ソンザイロン
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注記
博士論文「谷崎潤一郎大正期映画テクストの横断的研究」(同志社大学, 2017年) に大幅な加筆・修正したもの
主要参考文献: p277-308
参考映画作品: p309-312
収録内容
- 谷崎潤一郎と近代映画史
- 〈シネマニア〉谷崎の誕生
- 「人面疽」の〈純映画劇〉的可能性 : 映画化計画をめぐって
- 「月の囁き」考 : 〈映画的文体〉を書く/読む
- 「肉塊」と映画の存在論 : 水族館--人魚幻想、〈見交わし〉の惑溺
- 「青塚氏の話」のドラマツルギー : 映画製作/受容をめぐる欲望のありか
- 「魔術師」、視覚のゆらめき : 「半羊神 (ファウン)」の狂乱
- 記憶のフィルムと羊皮紙 (パランプセスト) : 「アヹ・マリア」と映画語り
- 「盲人」の夢 : 「春琴抄」と映画哲学
- 映画テクストの極北
内容説明・目次
内容説明
映画、この欲望と快楽のメディアを題材として取り上げるのみならず、媒体の特質、俳優の身体、興行形態、鑑賞行為といった構造的要素までをも小説へと移植した谷崎潤一郎。その強靭なる映画的思考/欲望は、いかにして“映画小説”の血肉となったのか。映画の富を小説においても展開し、みずからの文学に新生面を開くまでの作家の足跡を緻密にたどり、谷崎文学のさらなる深みを開削する。
目次
- 谷崎潤一郎と近代映画史
- 第1部 映画の潮流(“シネマニア”谷崎の誕生;「人面疽」の“純映画劇”的可能性—映画化計画をめぐって;「月の囁き」考—“映画的文体”を書く/読む)
- 第2部 映画製作と欲望の物語(「肉塊」と映画の存在論—水族館 人魚幻想、“見交わし”の惑溺;「青塚氏の話」のドラマツルギー—映画製作/受容をめぐる欲望のありか)
- 第3部 映画を夢む(「魔術師」、視覚のゆらめき—「半羊神」の狂乱;記憶のフィルムと羊皮紙—「アヱ゛・マリア」と映画語り;「盲人」の夢—「春琴抄」と映画哲学)
- 映画テクストの極北
「BOOKデータベース」 より