現代の哲学的人間学 : 間主観性の人間学とは何か
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現代の哲学的人間学 : 間主観性の人間学とは何か
知泉書館, 2022.4
- タイトル読み
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ゲンダイ ノ テツガクテキ ニンゲンガク : カンシュカンセイ ノ ニンゲンガク トワ ナニカ
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注記
参考文献: p[361]-370
内容説明・目次
内容説明
人間学については古代から現代まで多くの学説がある。プラトンの観念論的人間学をはじめ、ヘブライズム信仰による人間学、哲学と信仰を統合するアウグスティヌスや中世の人間学、啓蒙時代の理性的で自然主義的な人間学、ヘーゲル哲学を解体したフォイエルバッハやキルケゴールの人間学など。そのなかで哲学的人間学の成立にはカントとマックス・シェーラーの貢献が多大であった。哲学的人間学は、シェーラー『宇宙における人間の地位』(1928年)をきっかけに、同年にヘルムート・プレスナーが『有機体の諸段階と人間—哲学的人間学入門』を刊行し、人間の存在を全体的に考察する学問として確立した。シェーラーは、新たな展開をした生物学や個別諸科学と現象学的方法により、人間学の基盤を確立した。彼は価値倫理学と形而上学を経て人間学に至ったが、同時に禁欲原理としての「精神」の中に「人間の特殊地位」を見出した。さらにプレスナーは有機的自然界に対する「人間の特殊地位」を人間の「脱中心性」により捉えた。人間学とは「自己自身についての知識」である。自己認識こそ芸術、宗教、哲学における知的探求の目的である。本書は一世紀にわたる多様な研究成果を、対話と関主観性の観点から総合的に考察した、最新の本格的概説書である。
目次
- 哲学的人間学の意義
- 第1部 哲学的人間学の歴史と根本問題(哲学的人間学の現代的な展開;現代の生物学と医学における人間学の発展;人間学の新しい可能性;他者認識と間主観性—マックス・シェーラー学説の批判的検討;間主観性の人間学—人間の内なる社会の考察;哲学的人間学の根本問題)
- 第2部 文化・社会・宗教との関連(人間と文化;人間と社会;現代人間学における心身相関説—シェーラーと現代の医学的人間学からの考察)
- 哲学的人間学の現代的意義
「BOOKデータベース」 より