抑留を生きる力 : シベリア捕虜の内面世界

書誌事項

抑留を生きる力 : シベリア捕虜の内面世界

富田武著

(朝日選書, 1030)

朝日新聞出版, 2022.6

タイトル読み

ヨクリュウ オ イキル チカラ : シベリア ホリョ ノ ナイメン セカイ

注記

参考文献一覧: 巻末p1-6

内容説明・目次

内容説明

飢え、酷寒、重労働という「三重苦」に耐え、シベリア捕虜たちが生き抜いた強さはどこから生まれたのか。彼らが残した絵画、俳句・川柳・短歌、コムソモリスク、沿海地方、ライチハ、チタ、カラガンダなどで数多く生まれた捕虜楽劇団の活動から、苦難の体験を「生きる力」に変えた芸術表現と精神性をたどる。回想記・手紙・ロシア紙など史料のほか聞き取り、フィールドワークから彼らの内面世界を描く。登場するのは名曲「異国の丘」でも知られる作曲家・吉田正、栗原照夫(後のスマイリー小原)、黒柳守綱、山本幡男、田中猛、蜂谷彌三郎、阿彦哲郎、「ハバロフスク日本人墓地の墓守り」として知られる吉田明男ほか、香月泰男、横山操、佐藤清らの絵画、木内信夫のイラスト画なども紹介。南信四郎、戸泉米子といった通訳たちの奮闘や、著者に送られた外国発のメールから調査し判明した元満鉄調査マン・原田道治の数奇な運命と交流についても描く。

目次

  • シベリア抑留を理解する8つのポイント
  • 第1部 収容所の文化活動(「異国の丘」誕生話;楽・劇団の登場 ほか)
  • 第2部 日本人とロシア人の交流(ロシア語と通訳たち;名通訳の南信四郎と戸泉米子 ほか)
  • 第3部 望郷、一時帰国か永住か(ハバロフスクに生きて—吉田明男と田中猛;二つの愛、二つの祖国—蜂谷彌三郎 ほか)
  • 第4部 資料ゼロから始めて(あるソ連帰化者—ロシア紙記事から;ある満鉄調査マン—外国発メールから)
  • 運動史—要求から記憶の伝承へ

「BOOKデータベース」 より

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