戦後の芸能界は如何にして発展したか

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戦後の芸能界は如何にして発展したか

塩澤幸登著

(昭和芸能界史, 昭和32年-昭和40年篇)

茉莉花社 , 河出書房新社 (発売), 2022.6

タイトル読み

センゴ ノ ゲイノウカイ ワ イカニ シテ ハッテン シタカ

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内容説明・目次

内容説明

昭和30年代、高度経済成長期のさなかに大衆文化を創出した芸能者たちは時代を生きる人々にどんな夢を描いて見せたのか。

目次

  • 昭和と西暦のはざま—芸能は大衆の生活という土壌に根をはって咲いた美しい花である。
  • 1957(昭和32)年 大衆心理と教養主義—1月13日、芸能界が震撼する事件が起きた。東京・浅草の国際劇場で美空ひばりが顔に塩酸をかけられたのである。
  • 1958(昭和33)年 和洋混淆大衆文化の誕生—正月映画『嵐を呼ぶ男』が大ヒット。歌に映画に石原裕次郎の大活躍が始まる。そして2月の日劇で『ウエスタン・カーニバル』が人気爆発。ロカビリーが新登場。
  • 1959(昭和34)年 高度経済成長と日本映画全盛—テレビも自動車も右肩上がりで国民のあいだに普及していく。一方、映画産業は観客動員10億人を連続突破し、我が世の春を謳歌する。
  • 1960(昭和35)年 政治の季節 その終焉—6月に新安保条約自然承認。政治運動の敗北感がただようなか、性医学者・謝国権が書いた『性生活の知恵』がベストセラー。橋幸夫がデビュー。
  • 1961(昭和36)年 国民所得倍増の夢—坂本九がうたった『上を向いて歩こう』、西田佐知子の『アカシヤの雨が止む時』が大ヒット。がんばって働けば給料が倍になる、そんな素朴な夢が実現した、前途洋々の時代だった。
  • 1962(昭和37)年 新しいスターたちの登場—映画の斜陽が囁かれるなか、巨匠黒澤明が実力を発揮、『用心棒』と『椿三十郎』で大暴れ。渋谷でギターの流しをしていた実力派の歌手北島三郎が船村徹の『なみだ船』をうたってデビュー。
  • 1963(昭和38)年 芸能界激動の予兆—J・F・ケネディが暗殺され、小津安二郎が亡くなり、プロレスラーの力道山も急逝。学生服を着て『高校三年生』をうたってデビューした舟木一夫がたちまち人気者になり歌謡界騒然。
  • 1964(昭和39)年 大衆文化の分水嶺—東京オリンピックがおこなわれ大成功に。芸能界も有望新人が何人も参入。西郷輝彦がデビュー、橋幸夫、舟木一夫と組み御三家が成立。日活映画では吉永小百合が大活躍。
  • 1965(昭和40)年 昭和元禄の出立—台風一過、オリンピックが終わってやってきたのは不景気という新しい“台風”。そんななかビートルズという“音楽嵐”が吹き荒れ、東映は高倉健主演のやくざ映画を作り始めた。
  • あとがき 歴史は巨大な河の流れである—その滔々とした大流の全貌をいくら客観的に俯瞰しようとしても見極めることのできる人間はいない

「BOOKデータベース」 より

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