パピルスが語る古代都市 : ローマ支配下エジプトのギリシア人
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書誌事項
パピルスが語る古代都市 : ローマ支配下エジプトのギリシア人
知泉書館, 2022.8
- タイトル別名
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City of the sharp‐nosed fish : Greek lives in Roman Egypt
- タイトル読み
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パピルス ガ カタル コダイ トシ : ローマ シハイカ エジプト ノ ギリシアジン
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注記
訳者「高橋」の「高」は「梯子高 (はしごだか) 」の置き換え
原著 (London : Weidenfeld & Nicolson, 2007) の全訳
巻頭にカラー図版 [8] p あり
参考文献: p451-470
図版出典一覧: p471-472
人名索引: p473-478
事項索引: p479-486
内容説明・目次
内容説明
1897年、イギリスのエジプト探検隊は、ナイル中部の失われた古代都市オクシリンコスで、ゴミの山から『トマスによる福音書』が書かれた一葉のパピルス紙を発見した。以後、陸続と発掘されたギリシア語パピルスは、その地の人々が廃棄した古典文学や聖書の断片、そして個人の手紙や実務文書など膨大な生活の記録であった。クレオパトラの死により紀元1世紀にプトレマイオス朝が滅亡した後、エジプトはローマ帝国の属州となったが、支配層をギリシア人が占めるギリシア世界であった。彼らはエジプトに同化しながらギリシア文化を拠り所とし、文字はギリシア語で記すことを決めたのである。本書は、オックスフォード大学で古典ギリシア語教授を務めた、オクシリンコス・パピルス解読の第一人者である著者が、大量の出土史料を駆使して、当時の社会と文化を余すことなく描き出す。ギリシア人の目に映るローマ皇帝、ナイル川の氾濫と農作物の収穫、市場での経済活動、現金と穀物を扱う銀行取引、厳しい徴税や徴発の制度、子供の教育に奔走する親、病気や怪我に際して助けを求めた魔術や医学など、人々の息づかいを伝えるとともに、迫害を受けた初期キリスト教のあり方や、古典作品について古典学の視点から光が当てられる。巻頭カラー口絵と、訳者による各章の懇切な要約も付し、古代世界へと誘う、わが国初登場のパピルス学入門である。
目次
- エジプト発掘
- ゴミの山
- エジプトのギリシア人
- 「栄光ある、いとも栄光ある都市」
- 皇帝—支配者にして神
- ナイル川
- 市場
- 家族と友人
- 詩人と学者
- 行政
- 生き残る
- キリスト教と信者たち
「BOOKデータベース」 より