精神医学は対人関係論である
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書誌事項
精神医学は対人関係論である
みすず書房, 2022.8
- : 新装版
- タイトル別名
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The interpersonal theory of psychiatry
- タイトル読み
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セイシン イガク ワ タイジン カンケイロン デ アル
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注記
その他の共訳者: 宮﨑隆吉, 高木敬三, 鑪幹八郎
サリヴァン重要用語・英独日対比表: 巻末pxlii-xlvii
原タイトル: The interpersonal theory of psychiatry
内容説明・目次
内容説明
本書は、サリヴァンの代表的遺著であり、『現代精神医学の概念』とともにもっともよく読まれ、引き合いに出されることの多い書である。“精神医学は対人関係論である”という題名は、その明快さと歯切れのよさによって、サリヴァン精神医学を特徴づけるキャッチフレーズとなり、一世を風靡した。精神障害を病む患者の多くは、過去や現在の対人関係に苦しんでいる。わが国でも、対人関係の「気づかれ」が病因になることは、周知であろう。サリヴァンは、人間の複雑な動態や病因を、実験や薬物ではなく、対人関係を基礎に把えようとする。実際サリヴァンは、患者との面接においても「関与しながらの観察」をおこない、治癒への道をひらいてきた。本書では、幼児期を中心に児童期、青春期など人間の各発達段階における対人関係の重要性が説かれ、母親役や仲間、社会との歪んだ関係がいかに病因になりうるかが、懇切に示される。なぜ幼児は「おやゆびしゃぶり」をするのか?同性から異性へと関心の移る思春期の心身の変化はどのようなものか?われわれが日頃体験し、出会う場面についても、サリヴァンは明確に答えてくれる。青春期の社会化やその失敗を重くみる点など、フロイトと比べてみるのも、また対人関係のみならず、マイノリティへの関心など、R.D.レインの本と読み併せてみても興味深い。現代の主流の生物学的精神医学への批判の書でもある。
目次
- 第1部 導入概念(発達論的接近法の意義;定義集 ほか)
- 第2部 発達の諸段階(幼児期―その始まり;幼児期―力動態勢という概念―第一部 ほか)
- 第3部 不適切不充分な対人関係のパターン(早期に発見する精神障害―分裂病質と分裂病;睡眠、夢、神話 ほか)
- 第4部 諸人民の精神医学をめざして(諸人民の精神医学をめざして)
「BOOKデータベース」 より