一冊の、ささやかな、本 : ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究
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一冊の、ささやかな、本 : ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究
みすず書房, 2023.1
- タイトル別名
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一冊のささやかな本 : ヴァルターベンヤミン一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代研究
- タイトル読み
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イッサツ ノ、ササヤカナ、ホン : ヴァルター・ベンヤミン『センキュウヒャクネンゴロ ノ ベルリン ノ ヨウネン ジダイ』ケンキュウ
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注記
博士論文「一冊の、ささやかな、本 : ヴァルター・ベンヤミン『1900年ごろのベルリンの幼年時代』研究」 (早稲田大学, 2019年) に大幅な加筆修正を加えたもの
参照文献一覧: 巻末pi-xv
内容説明・目次
内容説明
1930年代のヨーロッパ、亡命生活のさなかにヴァルター・ベンヤミンは『1900年ごろのベルリンの幼年時代』を「一冊の、ささやかな、本」として世に出すことを試み続けた。1932年秋に執筆が開始された『幼年時代』は、足かけ7年におよぶ推敲作業を経て、1938年パリ脱出の直前に完成稿がジョルジュ・バタイユに預けられたのち、1981年にジョルジュ・アガンベンによってパリ国立図書館で発見された。ベンヤミンはなぜ本書の完成と出版に執着したのか。本書が完成稿へといたる道筋とそこに収斂された思想とは何か。「だからこそ『幼年時代』においては、子どもが主人公として選択されなくてはならなかった。すなわち、すでに喪失した能力としての“不器用さ”をかつての“わたし”=子どもから学びとるために」。手稿、メモ書き、タイプ稿など各ヴァージョンの生成過程をたどり、回想という方法、主人公としての子ども、書物という媒体の形式から、彼が完成と出版にこだわった30篇のテクストを読み解く。新全集版に基づく新たな『幼年時代』研究。
目次
- 序論
- 第1部 「故郷」の削除—回想方法(「郷愁」から離れて;方法としての「研究」;せむしの小人に出会うために)
- 第2部 ベンヤミンの“子どもの世界”—主人公(世界の組み替え;「世界史」との対決;世界を歪める)
- 第3部 「一冊の、ささやかな、本」—形式(「家」としての書物;書物と「傷」)
「BOOKデータベース」 より