東北学/忘れられた東北
著者
書誌事項
東北学/忘れられた東北
(岩波現代文庫, 学術 ; 468)
岩波書店, 2023.6
- タイトル別名
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東北学忘れられた東北
- タイトル読み
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トウホクガク/ワスレラレタ トウホク
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注記
講談社学術文庫版 (講談社 2009年刊) を底本とし、新たに5本の論考を加えたもの
内容説明・目次
内容説明
「弧状なす列島の歴史を、たったひとつの物差しで裁断できると無邪気に信じられた時代に、訣れを告げなければならない」―柳田国男の限界を乗り越え、「ひとつの日本」という呪縛をほどく手がかりをえるために、一九九二年より東北の地を拠点としてはじまった野辺歩き。驚きと喜びに満ちた旅から「いくつもの東北」が姿を現し、日本文化像の転換を迫る。「東北学」を掲げ画期をなした著作の、増補決定版。
目次
- プロローグ 東北へ/東北から
- 歴史を笑え、と幼い詩人に祖父は教えた
- サイの河原に、早池峰を仰ぐ児らがいた
- ナマハゲの鬼は男鹿の山から来た、という
- 日時計の向こうに、縄文の夕陽が沈んだ
- 大同二年に、窟の奥で悪路王は死んだ
- その晩、鮭の大助は月光川をのぼる
- 山に生かされた者らよ、と石の環が囁く
- 鉱山で、山の神の代官たちが福音を説いた
- ネブタ囃しに、遠く異族の血が燃えて騒ぐ
- 不意に、埋もれた記憶が黄昏の底に甦る
- 北からの呼び声に、いま岩谷の扉が開かれる
- 箕を携えた姫が、大同の庭に降り立った
- さらば芭蕉、と囁きかける川風を聴いた
- 雪の野づらに、木地屋の夢が紡がれる
- たちのぼる煙の下に、山の人生が転がっていた
- なめとこ山の夜、熊たちの祭りがはじまる
- 断章 呟きの声、とりあえずの終わりに
- エピローグ あすの東北学のために
- 増補1 幻像としての常民
- 増補2 山師の子どもはやがて、山に還る
- 増補3 巫女になった夜に
- 増補4 樹をあるく旅から―タブの杜を訪ねて
- 増補5 旅と聞き書き、そして東北学
「BOOKデータベース」 より