武家か天皇か : 中世の選択

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武家か天皇か : 中世の選択

関幸彦著

(朝日選書, 1038)

朝日新聞出版, 2023.10

タイトル読み

ブケ カ テンノウ カ : チュウセイ ノ センタク

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内容説明・目次

内容説明

日本の中世は、武家の権力体を創出させたことで特異な国家システムを創り、その後の歴史を規定した。天皇と武家の両者が権威と権力を分掌する補完関係を形成―その武家の権力機関は「幕府」と呼称される。東アジアにあって、中国やその周辺諸国とは異なる武家(幕府)を胚胎させたことで、中世以降の王権(天皇)は象徴的存在として機能する。その点では、武家は日本史上で“健全なる野党”を演じ続けることになる。ここにいう“野党”とは国家権力を一つの機関による専制から防ぐ政治権力を指す。中世の時代は幕府を誕生させたが、天皇を戴く公家(朝廷)を解体させることはせず、存続させる方向を選択した。「奪ったのか」「委ねられたのか」?わが国の中世が選択した権力システムの行方を問う一冊。

目次

  • 序 謡曲『絃上』の歴史的回路―虚構を読み解く、「王威」そして「武威」
  • 1 武家か天皇か(「本朝天下ノ大勢」と天皇;「本朝天下ノ大勢」と武家)
  • 2 内乱期、「王威」と「武威」の諸相(東西両朝と十二世紀の内乱;南北両朝と十四世紀の動乱)
  • 3 近代は武家と天皇をどう見たか(近代日本国の岐路;武家の遺産;再びの武家か、天皇か)

「BOOKデータベース」 より

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