穀物の世界史 : 小麦をめぐる大国の興亡
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穀物の世界史 : 小麦をめぐる大国の興亡
日経BP日本経済新聞出版 , 日経BPマーケティング (発売), 2023.10
- タイトル別名
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Oceans of grain : how American wheat remade the world
- タイトル読み
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コクモツ ノ セカイシ : コムギ オ メグル タイコク ノ コウボウ
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注記
原著 (Basic Books, c2022) の翻訳
内容説明・目次
内容説明
歴史に登場した数々の帝国の興亡を理解するためには、穀物が通った道を、川沿い、港と港のあいだ、そして海を越えてたどる必要がある。歴史家のスコット・レイノルズ・ネルソンは本書において、こうした穀物の道を支配するための争いが、世界のパワーバランスにどのような変化をもたらしたかを明らかにしている。19世紀初頭より帝政ロシアは、ウクライナの黒海に面したオデーサの活況を呈する港を通じて、ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた。しかし、アメリカ南北戦争の後、大量のアメリカ産小麦が大西洋を渡ってヨーロッパに押し寄せるようになり、食糧価格は急落した。安価な外国産穀物は、ドイツとイタリアの台頭、ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退、そしてヨーロッパ各国による勢力圏の争奪戦に拍車をかけ、第1次世界大戦とロシア革命が勃発する決定的な要因となった。国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は、大国同士が鎬を削るなかにあって、穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。
目次
- 第1章 黒い道―紀元前1万年〜紀元前800年
- 第2章 コンスタンティノープルの門―紀元前800年〜紀元1758年
- 第3章 重農主義的な膨張―1760年〜1844年
- 第4章 ジャガイモ疫病菌と自由貿易の誕生―1845年〜1852年
- 第5章 資本主義と奴隷制―1853年〜1863年
- 第6章 アメリカの穀物神―1861年〜1865年
- 第7章 爆発音と大変化―1866年
- 第8章 何をなすべきか―1866年〜1871年
- 第9章 穀物の大危機―1873年〜1883年
- 第10章 ヨーロッパの穀物大国―1815年〜1887年
- 第11章 「ロシアはヨーロッパの恥」―1882年〜1909年
- 第12章 オリエント急行、行動軍―1910年〜1914年
- 第13章 パンをめぐる世界戦争―1914年〜1917年
- 第14章 権力の源泉としての穀物―1916年〜1924年
「BOOKデータベース」 より