競争なきアメリカ : 自由市場を再起動する経済学

書誌事項

競争なきアメリカ : 自由市場を再起動する経済学

トマ・フィリポン [著] ; 川添節子訳

みすず書房, 2025.3

タイトル別名

The great reversal : how America gave up on free markets

タイトル読み

キョウソウ ナキ アメリカ : ジユウ シジョウ オ サイキドウ スル ケイザイガク

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注記

表現種別: テキスト (ncrcontent), 機器種別: 機器不用 (ncrmedia), キャリア種別: 冊子 (ncrcarrier)

参考文献: 巻末p7-17

内容説明・目次

内容説明

アメリカでのブロードバンド平均月額料金は66.17ドル。対してドイツでは35.71ドル、フランスでは38.10ドル支払えば、同等のサービスが利用できる(2017年)。熾烈な価格競争が行なわれるはずの自由市場の国アメリカでは、ヨーロッパの人々の2倍近くを払わないとインターネットを利用できない。本書によると、これは通信業界だけの問題ではない。競争が減少し、一握りの企業への集中が高まったことで、様々な物・サービスの市場で価格が上昇しているという。その背景には企業の政治家へのロビー活動や選挙資金提供で歪められた政策があると著者は喝破する。カネと政治の結合が歪めたのは価格だけではない。投資、生産性、経済成長、賃金が低調になり、格差が拡大した。Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftといった21世紀のテック系スターは、GE、GMといった過去のスター企業を上回るほど経済に貢献してはいない。ニューヨーク大学スターン経営大学院でマクロ経済とファイナンスを専攻する経済学者が、データを徹底的に活用して説く。

目次

  • 序論
  • 1 アメリカにおける市場支配力の高まり(経済学者はなぜ競争が好きなのか…なぜあなたもそうあるべきなのか;悪い集中、良い集中;市場支配力の増加;投資と生産性の低下;自由参入の失敗)
  • 2 ヨーロッパの状況(一方、ヨーロッパではどうか;アメリカの物価は高すぎるのか;ヨーロッパ市場はどのように自由化したのか)
  • 3 政治経済学(ロビー活動;カネと政治)
  • 4 いくつかの産業を掘り下げる(バンカーの報酬はなぜ高いのか;アメリカの医療―自ら招いた禍;星を見上げて―トップ企業は本当に違うのか;規制すべきか否か、それが問題だ;買い手独占力と格差)
  • 結論

「BOOKデータベース」 より

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