混迷と模索 : 昭和十年前後
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混迷と模索 : 昭和十年前後
(講座昭和文学史 / 有精堂編集部編, 第2巻)
有精堂出版, 1988.8
- タイトル読み
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コンメイ ト モサク : ショウワ ジュウネン ゼンゴ
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注記
昭和文学史年表2 / 倉西聡, 吉田司雄編: p[275]-283
執筆者: 東郷克美ほか
内容説明・目次
内容説明
日本文学史に一期を画した「プロレタリア文学運動」の崩壊と拡散は、作家の表出意識に何をもたらしたか。作家たちの表出意識(の遷易)はどういう現実意識の所産であったか。時恰も膨化した資本制が拡散し、〈戦争〉を伏在させていた。本巻では、〈私〉と時代との関係を核に、昭和初年代から敗戦前までの児童文学の様相をも視野に入れて、昭和十年前後の文学の動向を探る。
目次
- 序 混迷と模索の中で—川端康成「文芸時評」による素描
- 1 小説の方法/希薄化する〈私〉(意識としての〈私〉—横光利一、川端康成、小林秀雄とプルースト、ジョイスの刺激;小説の方法;小説の小説—その日本的発現をめぐって;二つの〈私〉論—横光利一「純粋小説論」と小林秀雄「私小説論」;〈文芸復興〉という夢;〈私〉への固執)
- 2 歪められた倫理(転向者と〈私〉;〈浪曼〉と〈人民〉;行動主義の軌跡;〈背教〉と〈不安〉—シェストフ的不安;饒舌な〈私〉—高見順と太宰治;避暑地の文学)
- 3 表現としての〈日本〉(「四季」の抒情;「歴程」の位置;陰画としての〈江戸〉—昭和10年前後の大衆時代小説;物語の再生—歴史小説を視座として;自然・田舎の再発見;括り出された〈日本〉;常民と古代の発見—柳田学・折口学の深まり)
- 4 児童から〈少国民〉へ(「赤い鳥」からの脱出;大衆的児童読物の時代;後期「赤い鳥」と同人誌;日本的教養小説;〈少国民〉の文学—大衆児童文学排斥の時代)
- 昭和文学史年表(2)
「BOOKデータベース」 より