性の歪みに映るもの : 日本近代文学と身体の倒錯

書誌事項

性の歪みに映るもの : 日本近代文学と身体の倒錯

岡庭昇著

(青豹選書)

青豹書房, 1987.9

タイトル読み

セイ ノ ユガミ ニ ウツル モノ : ニホン キンダイ ブンガク ト シンタイ ノ トウサク

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注記

発売:星雲社

内容説明・目次

内容説明

緊縛され歪められた女体に託されたメタファーとは何か。欠損の身体、反自然な肉体の形象はいったいいかなるメッセージなのか。日本近代文学に散見する欠損のリアリティに深く分け入り、権力としての自然規範に本能の奥底で抗った表現者の軌跡を体系化した画期的な労作。広津柳浪、江戸川乱歩、吉行淳之介、川端康成などを再検証しながら、不具・奇形・欠損・異様なるもの、そしてSM文学の変形させられた女体を執拗に凝視し、暗喩としての権力に暗喩としての挑戦を位置づけ、まったく新しい文芸批評の分野を切り開いた。

目次

  • 性的倒錯に映るもの—日本近代とかくされた身体
  • 闇の文学史覚書—柳浪、乱歩、風太郎をめぐって
  • 肉体なき性—ペニスは幻想である
  • “変形させられた女体”と文学—性的嗜虐はなにを表現するか
  • 欠損のリアリティ—日本的身体表現のねじれについて
  • “尻”とはなにか—文化的規範としての女体とその背面
  • 教養小説としての『花と蛇』
  • 姦通の風景—漱石がさぐりあてたもの
  • 虚無を撃つ娼婦たち—川端康成の“浅草もの”を読む
  • 欠損の官能から—勝目梓の読まれ方について
  • 身体を媒介して見出された大衆—山田風太郎、大薮春彦、勝目梓、西村寿行と消費のリアリティ

「BOOKデータベース」 より

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