ファロスの王国 : 古代ギリシアの性の政治学
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ファロスの王国 : 古代ギリシアの性の政治学
岩波書店, 1989.11-1989.12
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- タイトル別名
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The reign of the phallus : sexual politics in ancient Athens
- タイトル読み
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ファロス ノ オウコク : コダイ ギリシア ノ セイ ノ セイジガク
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注記
原著(New York : Harper & Row, 1985)の全訳
内容説明・目次
- 巻冊次
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1 ISBN 9784000020138
内容説明
いきりたつ男根をつけた石神、アテナイの街の辻々に立つヘルメス柱像が、ある朝残らず損なわれていた。いったい誰が…前5世紀の事件、ギリシヤ史上最大の謎を解いてみよう。未公刊の壷絵の斬新な解読が重要な手がかりになる。古典期ギリシアの性的成熟のコースとは、家庭生活とは、「饗宴」とはどのようなものだったのか。女性史の視点から、同性愛を含む性関係の実態をイメージ豊かに再構成する。生活のあらゆる場を貫く男性支配、「ファロス主義」の動かし難い証拠。
目次
- 1 遠征、抗議、嘆き、スキャンダル
- 2 アッティカ神話—不妊の女神、男性の子宮、強姦礼賛
- 3 ファロスと箱—人間の生殖器の形態に見立てられた世界
- 4 出産、家事
- 5 死の花嫁、その多様な現われ
- 6 アテナイの売春婦—アゴラのお買得品
- 7 黄金の心を持つ娼婦、幸せな辻君、その他の虚構
- 8 2種類の女—女性の魂の分裂
- 巻冊次
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2 ISBN 9784000020145
内容説明
古典期ギリシア人の性はいかに営まれていたのか。結婚、売春、同性愛は、性関係を決める慣習は、教育は…。多くのポルノグラフィーを含む壷絵の解読と、悲劇喜劇の新しい解釈によって、アテナイ政治・文化の底を流れる性の実像に迫る。生活のあらゆる場面を支配する男性優位、古典古代の社会史にみる「ファロス主義」の抑圧と矛盾。1巻で提出された謎、ヘルメス神像「去勢」事件は果して西欧初のフェミニズムのアピールか。
目次
- 女性の苦役とセックス・アピール
- 妻とよりも暮らしやすい—妾
- 美少年—女の代わりか?息子の代わりか?
- 男となる学習と女となる学習
- 非ギリシア人のセックス
- 古典期の悲劇—性の対立という男の夢を織るもの
- 性の対立と女の祭儀
- 戦争ではなく愛を—芸術による抗議と路上の抗議
「BOOKデータベース」 より