三位一体の神話
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三位一体の神話
(カッパ・ノベルス)
光文社, 1993.3
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サンミ イッタイ ノ シンワ
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上 ISBN 9784334070328
Description
その年一つの殺人が行われた。それから7年後、別の殺人が行われた。二件は次のような諸特徴があった。一つ、七年前の第一事件においては、当の変死が官憲側、民間側によっても、ただちに自殺と認定せられ処理せられた、ということ。二つ、七年後の第二事件においては、当の変死が、官憲側、民間側によっても、明白な他殺と結論せられ追跡せられたにもかかわらず、迷宮に入ったということ。三つ、第一事件も第二事件も、実は同一犯人によって惹き起こされた、ということ。四つ、二件は、同時的に解決したが、第一事件発生より十二年後・第二事件発生より五年後のことであった…。卓越した文学としての推理小説。
- Volume
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下 ISBN 9784334070335
Description
一脚の椅子の下方横手、調理台と食卓との間の狭苦しい床にうつ伏せている人の五体(枷市)、その薄黄色いセーターと床板との、もうたいがい乾いているような血潮の色合いが、たちまち彼女の目に飛び入り、なんとも忌まわしい事態に直面しそうな予感の怯えは、次第に強く濃くなり増さっていたとはいいながら、尾瀬えみりあは、やはり慄然として息を呑んだ。官憲の調べで明らかとなった、二つの要領は次のとおりであった。一、枷市和友の死亡日時は、死体発見の前前日(五月九日)午後九時前後である。二、同人の死因は、短銃による背後・近距離からの射殺…。ミステリー文学の高峰、ここに完結。
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