凡庸な芸術家の肖像
著者
書誌事項
凡庸な芸術家の肖像
(ちくま学芸文庫)
筑摩書房, 1995.6
- 上
- 下
- タイトル別名
-
凡庸な芸術家の肖像 : マクシム・デュ・カン論
- タイトル読み
-
ボンヨウナ ゲイジュツカ ノ ショウゾウ
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注記
底本: 「凡庸な芸術家の肖像 : マクシム・デュ・カン論」(青土社, 1988年11月刊).
年譜: 下巻末p22-42
内容説明・目次
- 巻冊次
-
上 ISBN 9784480082121
内容説明
「フロベールの才能を欠いた友人」としてのみ、かろうじてその名を文学史の上にとどめるマクシム・デュ・カン。彼の“凡庸”な生涯と作品をたどりながら、1848年のパリ2月革命から19世紀末にいたる、近代が確立期から成熟期へと向かい、時代そのものが人に凡庸たれと要請する大衆の時代が出現するまでの過程を鮮やかに描き出す、豊饒なる文化の詩学。
目次
- 蕩児の成熟
- 蕩児は予言する
- 特権者の代弁
- 開かれた詩人の誠実
- 韻文の蒸気機関車
- 凡庸さの発明
- 旅行者の誕生
- 芸術家は捏造される
- 仮装と失望
- 写真家は文芸雑誌を刊行する〔ほか〕
- 巻冊次
-
下 ISBN 9784480082138
内容説明
ナポレオン3世の第二帝政崩壊期から、普仏戦争、パリ・コミューンへと、フランスの近代は激動期を迎える。このような時代を前に「凡庸な芸術家」マクシム・デュ・カンは、どんな“凡庸”な振舞いをみせるのか。近代の確立期から成熟期にかけて活躍したひとりの芸術家の生涯をたどりながら、凡庸なるものの本質を鋭く摘出する。
目次
- 素朴な政治主義者
- 回想記作者の悲劇
- 犠牲者の言説
- 魔女とテロル
- 性と権力
- いま一つの『狂気の歴史』
- 密告者の誕生
- 母と革命
- 臆病な話者は何を恐れるか
- 四輪馬車と鉄鎖〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より