ティッシュ・エンジニアリング : 組織工学の基礎と応用

書誌事項

ティッシュ・エンジニアリング : 組織工学の基礎と応用

上田実編

名古屋大学出版会, 1999.10

タイトル別名

Tissue engineering

タイトル読み

ティッシュ エンジニアリング : ソシキ コウガク ノ キソ ト オウヨウ

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注記

執筆: 筏義人 [ほか]

参考文献: 各章末

内容説明・目次

内容説明

本書は外傷や疾病によって失われたヒトの組織を、再びもとの姿に再生(regeneration)させることができるか?という疑問に明快な解答を与えるだろう。イモリやオタマジャクシは手足を切断されても、もとの場所におなじ手足ができる。これが再生とよばれる現象で、組織の連続性のみが回復する修復(repair)とは本質的に異なるものである。再生と修復をわけるのは、あらゆる組織の源になる幹細胞(stem cell)である。イモリのような下等動物はもちろんヒトでも胎児期には組織のなかに大量の幹細胞が存在する。それゆえ胎児の組織は再生することができる。しかし成長とともに幹細胞はしだいに失われ、成人では胎児の時の数百分の一まで減少するといわれる。この時点でヒトは再生力を失うのである。しかし特別な環境と刺激を人工的に加えれば、再び胎生期のように旺盛な再生力を取り戻すことができることがわかってきた。このような、いったん失われたヒトの再生能力をとりもどすための技術こそがティッシュ・エンジニアリングTissue Engineering(組織工学)とよばれる新しい研究分野である。ティッシュ・エンジニアリングは自然科学のなかでは比較的新しい分野である。しかし21世紀の生命科学の中で最も注目され、とくに医療の世界を大きく発展させる可能性を秘めた分野である。

目次

  • 1 ティッシュ・エンジニアリング研究の基礎(上皮‐間充織相互作用;細胞外マトリックスとティッシュ・エンジニアリング;細胞外マトリックス分子と細胞との情報伝達 ほか)
  • 2 ティッシュ・エンジニアリング研究の応用(培養皮膚;口腔粘膜;培養骨 ほか)
  • 3 ティッシュ・エンジニアリング研究の発展(ティッシュ・エンジニアリングへの遺伝子導入の応用;遺伝子導入と組織再生;クローン技術と異種臓器移植 ほか)

「BOOKデータベース」 より

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