チーズとうじ虫 : 16世紀の一粉挽屋の世界像

書誌事項

チーズとうじ虫 : 16世紀の一粉挽屋の世界像

カルロ・ギンズブルグ[著] ; 杉山光信訳

みすず書房, 2003.4

  • : 新装版

タイトル別名

Le fromage et les vers : l'univers d'un meunier du XVIe siècle

Il formaggio e i vermi : il cosmo di un mugnaio del'500

チーズとうじ虫 : 16世紀の一粉挽屋の世界像

タイトル読み

チーズ ト ウジムシ : 16セイキ ノ イチ コナヒキヤ ノ セカイゾウ

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注記

原著(イタリア語)のフランス語訳本からの重訳

内容説明・目次

内容説明

16世紀イタリアのフリウリ地方に住む粉挽屋。その男の名はドメニコ・スカンデッラといったが、人びとからはメノッキオと呼ばれていた。白のチョッキ、白のマント、白麻の帽子をいつも身につけ、裁判に現われるのも、この白ずくめの服装だった。彼は教皇庁に告訴されていた、その肝をつぶすような異端のコスモロジー故に。彼は説く、「私が考え信じているのは、すべてはカオスである、すなわち、土、空気、水、火、などこれらの全体はカオスである。この全体は次第に塊りになっていった。ちょうど牛乳のなかからチーズの塊ができ、そこからうじ虫があらわれてくるように、このうじ虫のように出現してくるものが天使たちなのだ…」。二度の裁判を経て、ついに焚刑にされたメノッキオ。著者は、古文書館の完全な闇のなかから、一介の粉挽屋の生きたミクロコスモスを復元することに成功した。それは農民のラディカリズムの伝統のなかに息づく古くかつ新しい世界・生き方をみごとに伝えている。

目次

  • メノッキオ
  • 最初の審問
  • 「悪魔に憑かれている」?
  • コンコルディアからポルトグルアロへ
  • 「高貴な身分の方々にあえて申し上げます」
  • 古いものを残した社会
  • 「かれらは貧しいものからむさぼり取る」
  • 「ルター派」と再洗礼派
  • 粉挽屋、絵師、道化〔ほか〕

「BOOKデータベース」 より

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