共和国のプラトン的世界
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共和国のプラトン的世界
(イタリア・ルネサンス研究 / 根占献一著, 続)
創文社, 2005.11
- Other Title
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Il mondo Platonico nella Repubblica Fiorentina
- Title Transcription
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キョウワコク ノ プラトンテキ セカイ
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Note
その他のタイトルは巻末p[1]による
研究文献(イタリア・ルネサンス研究): 巻末p25-61
索引: 巻末p7-24
Description and Table of Contents
Description
古代のレトリック、弁論の伝統を受け継ぐ中世では、弁論術が書簡作成に応用された。ところが、キケロや小プリニウスの書簡発見は、新思想・新感情を織り込む自由な自己表現をルネサンス書簡に与えることになる。フィチーノはヒューマニズムの先達、ペトラルカ以来の書簡文学の系譜に属しながら、プラトン主義を基盤に形而上学的内容に富む、夥しい数の書簡を認めた。人間関係を教えるこれらの書簡から、ルネサンスの思想的特質を読み解く。他方で、彼の同時代人リヌッチーニのなかに共和政的自由の喪失を嘆く声を聴き、改めて前著『フィレンツェ共和国のヒューマニスト』で扱った主題に立ち返る。そこではメディチ家中心の政治が進展し、誇り高い市民が従属を強いられ始めていた。権力者ロレンツォ・イル・マニフィコの死後、同国が国際関係に翻弄されるなか、独立不羈のルチェッライは政治と文化の調和を図ろうとする。
Table of Contents
- 第1章 フィチーノとプラトン・アカデミーの社会
- 第2章 市民社会におけるフマニタス概念—フィチーノ書簡に見る愛と美と倫理思想
- 第3章 フィチーノとロレンツォの幸福論—メチェナティズモに見られる哲学的関係
- 第4章 メディチ体制とリヌッチーニの『自由をめぐる対話』
- 第5章 プラトン・アカデミーからオルティ・オリチェッラーリへ—メディチ家=指導者像の形成過程と文化
- 付論 フィチーノ書簡「歴史礼賛」と近代的思惟—プラトン主義的伝統と歴史主義
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