敗者の戦後
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書誌事項
敗者の戦後
(ちくま学芸文庫, [イ34-1])
筑摩書房, 2007.6
- タイトル読み
-
ハイシャ ノ センゴ
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注記
中央公論新社(1989.11)刊のちくま学芸文庫版
参考文献: p471-485
内容説明・目次
内容説明
戦争は、一応の戦後処理が終わった後にも、その後の歴史に大きな、かつ持続的な影響を与えずにはおかない。しかも敗者の場合には、しばしば〈勝者=正義、敗者=悪〉という勝者による事後の正当化が加わるために、「戦後」の克服はいっそう難しい。私たちがまさに「戦犯裁判」や「靖国問題」などで体験しつつあるように、過去(=戦後)が現在を支配し続けているのである。ナポレオン戦争の敗者フランス、第一次大戦の敗者ドイツのそれぞれの戦後を、日本の場合と比較し、矛盾と混乱に満ちた「戦後」という特殊な時代を整除し「普遍化」する文明史の画期的な試み。
目次
- プロローグ—戦後を評価する基準
- 第1部 ナポレオン戦争とその敗者フランスの戦後(ナポレオン戦争の新しさ;戦後処理の貴族的伝統;正統性の不在;堕落の開始=十九世紀)
- 第2部 第一次世界大戦とその敗者ドイツの戦後(大衆の欲した戦争;国家総力戦の破局;史上最悪の戦後?;ワイマール版・戦後の克服)
- 第3部 大東亜戦争とその敗者日本の戦後(正戦論の陥穽;日本の近代戦争の本質;共存か対決か;真珠湾とポツダムの間;第三の戦後=思想改造;勝者のジレンマと勝敗の収支決算)
「BOOKデータベース」 より