紳士の国のインテリジェンス
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紳士の国のインテリジェンス
(集英社新書, 0401D)
集英社, 2007.7
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シンシ ノ クニ ノ インテリジェンス
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参考文献: p244-253
Description and Table of Contents
Description
007ジェームズ・ボンドで知られる英国の国家セキュリティ・サービスMI5が新聞に求人広告を載せたり、ロシアの闇を知る男が亡命先のロンドンで毒を盛られたりと、インテリジェンス(スパイ)は現実に活躍している。一六世紀後半エリザベス朝以来、スパイ組織は立派な国家機構の一つで、スパイ情報を活用した政治家が英国の歴史をつくってきた、といっても過言ではない。優秀なスパイほど、任務遂行の痕跡を残さず、正体が暴露されずに、その実態が外に漏れることはない。映画の中の、世界を飛び回るセクシーで魅力的なイメージより、はるかに知的な側面が主流を占める。祖国に忠誠を尽くしたスパイと裏切ったスパイに大別して、その実像に迫る。
Table of Contents
- 第1部 祖国に尽くしたスパイ(エリザベス朝イングランドを支えた「イギリス秘密情報部の父」フランシス・ウォルシンガム(一五三〇?〜九〇);秘密を握ったとみなされた天才劇作家の顛末クリストファー・マーロー(一五六四〜九三);「グレート・ブリテン王国」誕生の陰の立役者ダニエル・デフォー(一六六〇〜一七三一);「ボーア戦争の英雄」と謳われた偽装作戦の名手ロバート・ベーデン=パウエル(一八五七〜一九四一);貴族に叙せられた変装と語学の天才ポール・デュークス(一八八九〜一九六七);世界的な有名作家をカバー(偽装)に利用したスパイサマセット・モーム(一八七四〜一九六五);不朽の名画『第三の男』の原作者グレアム・グリーン(一九〇四〜九一);『007』ジェームズ・ボンドの生みの親イアン・フレミング(一九〇八〜六四))
- 第2部 祖国を裏切ったスパイ(イギリス犯罪史上最長の懲役42年に処せられた男ジョージ・ブレイク(一九二二〜?);人も羨むような「文武両道」の才に恵まれた男ガイ・バージェス(一九一一〜六三);未来の「外務次官」の席を棒に振った男ドナルド・マクリーン(一九一三〜八三);歴史にその名を残した20世紀最大のスパイキム・フィルビー(一九一二〜八八);「エリザベス女王のご親友」と謳われた美術史学界の重鎮アンソニー・ブラント(一九〇七〜八三);「私は雑魚にすぎない」とうそぶいた「第五の男」ジョン・ケアンクロス(一九一三〜九五))
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